FRB、3会合連続の0.25%利下げを決定 内部に意見対立も慎重姿勢を強調

FRB、3会合連続の0.25%利下げを決定 内部に意見対立も慎重姿勢を強調

米連邦準備理事会(FRB)は12月10日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利の指標であるフェデラルファンド(FF)金利を0.25%引き下げることを決定しました。これは3会合連続となる利下げで、FF金利の誘導目標は3.50~3.75%となりました。​

しかし今回の決定では賛成9名に対し、3名が反対票を投じるなど内部の意見対立が鮮明になりました。反対票を投じたのは、カンザスシティー地区連銀のジェフリー・シュミッド総裁とシカゴ地区連銀のオースティン・グールズビー総裁、そしてスティーブン・ミラン理事です。シュミッド総裁とグールズビー総裁は利下げの見送りを主張し、ミラン理事は通常の倍となる0.5%の利下げ幅を求めて反対票を投じました。​

パウエルFRB議長は記者会見で、「今後のデータに基づいて追加調整の程度とタイミングを判断するのに良い位置にある」と述べました。政策金利が経済を熱しも冷ましもしない中立金利の推計範囲に入ったとして、今後は会合ごとに判断すると強調し、当面の利下げを急がない慎重な姿勢を示しました。​

一方で、パウエル議長は雇用情勢の弱さに何度も言及し、「雇用に対する下振れリスクは高まっている」と指摘しました。9月の失業率は4.4%に上昇し、2021年10月以来の高水準となっており、労働市場の減速が利下げ圧力になっています。​

2026年の金融政策は見極め困難に

FRBが3カ月ごとに公表する経済見通しでは、内部の意見対立が顕著です。参加者の予想(中央値)では、2026年にはあと1回の追加利下げを実施する見通しとされています。しかし、投票権を持たない参加者も含めた計19人のうち、7人は2026年中に政策金利をこれ以上引き下げないと予想しており、見通しは大きく分かれています。​

パウエル議長はインフレ率についても警戒心を示しており、FOMCの参加者全員が物価上昇率について「高すぎる」との認識で一致したと説明しました。

同時にFRBは、短期金融市場のひっ迫を防ぐため、12月12日から月額400億ドル相当の財務省短期証券(Tビル)の購入を開始することを決定しました。これはバランスシートの再拡大を意味し、政策金利の利下げとは異なる技術的な措置です。​

2026年の金融政策運営は、今後の経済データの動向と、トランプ米大統領による新議長人事の影響を大きく受けることになると予想されます。​

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