維新、衆院定数削減法案の今国会成立を断念 高市首相と「2026年成立」で合意し臨時国会閉会

維新、衆院定数削減法案の今国会成立を断念 高市首相と「2026年成立」で合意し臨時国会閉会

日本維新の会が自民党との連立政権合意の柱として掲げていた「衆院議員定数削減法案」の今国会成立が断念されました。第219回臨時国会は12月17日に58日間の会期を終えて閉会しましたが、同法案は野党の激しい反発により審議入りすらできず、2026年の通常国会へと先送りされる結果となりました。

これに先立つ16日、高市早苗首相(自民党総裁)と維新の吉村洋文代表(大阪府知事)は国会内で党首会談を行いました。会談後の共同記者会見で、両党首は「衆議院選挙制度に関する協議会」の枠組みを活用し、来年の通常国会で確実に成案を得ることを目指す方針を確認しました。吉村代表は「来年の通常国会で法案を必ず実現させようという方向性を合意した」と強調し、連立の維持を優先する姿勢を示しました。

今国会に提出されていた削減法案は、現行の衆院定数465議席を「1割(約45議席)削減」することを目標とし、与野党協議で1年以内に結論が出ない場合、小選挙区25、比例代表20の計45議席を自動的に削減する「自動削減条項(スナップバック条項)」を盛り込んだ野心的な内容でした。しかし、この条項について立憲民主党などの野党側は「国会審議を経ずに自動的に議員を減らすのは民主主義の自殺行為だ」「定数削減ありきで制度の根幹を揺るがす」として猛反発していました。

事態が決定的となったのは15日の衆院政治改革特別委員会でした。維新は定数削減法案の審議入りを強引に進めるため、企業・団体献金の規制強化を盛り込んだ政治資金規正法改正案など3法案の採決を求める動議を突然提出しました。これに対し、立憲民主党の笠浩史国対委員長は「言語道断だ。ようやく規正法の審議が始まったばかりで、議論を打ち切るなどあり得ない」と激怒。委員会室は怒号が飛び交う騒然とした雰囲気となり、野党委員が委員長席に詰め寄るなど混乱を極め、委員会は休憩に追い込まれました。

野党側は「維新は定数削減法案を審議入りさせるために、国民が求めている企業献金規制の法案を人質に取り、拙速な採決で幕引きを図ろうとした」と批判を強め、結果として両法案とも時間切れ廃案(継続審議扱いではなく、事実上の棚上げ)となる事態を招きました。

維新・吉村代表「約束は守られた」 連立維持と次期国会への焦り

16日の党首会談後、吉村代表は記者団に対し、高市首相との合意について「高市さんは(連立合意の)約束を守ってくれている。今の時点で連立を解消するという考えはない」と述べ、あくまで自民党側との信頼関係は崩れていないと強調しました。しかし、維新内部からは「最大の成果として掲げた定数削減が先送りされれば、来夏の参院選に向けた求心力が低下する」との懸念の声も上がっています。

一方の高市首相は、補正予算の成立や外交日程を控え、年内の衆院解散を見送る考えを固めています。首相としては、維新をつなぎ留めつつも、党内の慎重派や野党の理解を得る必要があり、2026年の通常国会でも難しい舵取りを迫られることになります。「政治改革」を掲げて発足した高市・維新連立政権ですが、その象徴となる法案が初手で頓挫した形となり、年明けの通常国会は波乱の幕開けとなることが予想されます。

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