
上場企業による株主への配当が2026年3月期に初めて20兆円の大台を超える見通しとなりました。日本経済新聞の集計によると、3月期決算の上場企業約2200社の配当総額は20兆8600億円に達し、前期比8%増となる見込みです。この配当総額は純利益の約4割に相当する配当性向39%で、期初時点の見通しから1兆円上振れする水準となっています。
企業業績は堅調に推移しており、利益水準は高い状態が続いています。伊藤忠商事は2026年3月期末配当を前期末の20円(株式分割考慮後)から22円に増やす方針を示しました。「収益が順調に積み上がっている状況と市場からの期待を踏まえた」と説明しています。
銅箔製品の販売が好調な三井金属は期末配当予想を15円増額し、年間配当は210円となる見込みです。同社は累進配当方針を採用し、DOE(株主資本配当率)3.5%を目途に株主還元を強化しています。
大成建設は工事の採算改善により、年間配当を150円から250円へ大幅に増額しました。2026年3月期の純利益は1370億円と前期比10.6%増の見通しで、企業の製造拠点や電力施設、都市再開発など旺盛な建設需要が収益を押し上げています。
注目すべきは、利益以上の配当を実施する企業が100社を超えている点です。太陽誘電は電子部品が好調で、2026年3月期の純利益見通しを前期比3.9倍の90億円に上方修正しました。配当総額は約112億円と3年連続で利益を上回る水準です。武田薬品工業やエーザイも配当総額が純利益見通しを上回っており、株主還元への強いコミットメントを示しています。
家計への恩恵と経済効果
配当拡大の恩恵は家計に直接波及します。東京証券取引所の2024年度株式分布状況調査によると、個人の保有比率は17%で、単純計算すると約3.5兆円が家計に流入。実質賃金の伸びが限定的な中、配当収入の増加は家計の可処分所得の下支えに重要な役割を担っています。
企業の配当還元拡大や家計のリスク性資産へのシフトは、配当収入の拡大に繋がっている可能性が高く、資産効果も一定の支えになっているとみられます。
株主還元拡大の背景にあるのは、東証が企業に対して資本コストや株価に配慮した経営を求めるようになったことです。金融庁は2026年半ばに企業統治指針(コーポレートガバナンス・コード)の改訂を予定しており、現預金の有効活用について企業に検証と説明責任を求める方針です。
大和総研の中村昌宏主席研究員は「従来よりも還元に積極姿勢を示す企業が目立つ」と指摘。一方、配当を手厚くする背景には米中対立や中国の景気減速といった先行き不透明感から大型投資に踏み切りにくい事情もあり、潤沢な手元資金を活かした成長投資や賃上げに踏み切れるかが今後の課題となっています。







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