都知事選、圧倒的な支持を得て小池百合子氏が当選 2位は石丸伸二氏、3位は蓮舫氏
東京都知事選挙は、現職の小池百合子氏が圧倒的な支持を得て、3期目の当選を果たしました。自民・公明支持層の7~8割、無党派層の3割の支持を集め、他の候補を大きく引き離す291万8,015票を獲得しました。
選挙戦を振り返り、小池百合子氏は「56人が立候補という状況。そしてまたポスターの掲示、さらにはこの間、脅迫も受けたり、そしてまた街頭では野次が大合唱があったりと、本当にこれまでの経験したことのないような、そのような選挙戦でございました」と語っています。
一方、2位となった石丸伸二氏は、無党派層の4割の支持を得ましたが、小池百合子氏には及びませんでした。今後の国政進出の可能性について、「選択肢としては当然考えます。例えば広島1区、岸田首相の選挙区ですね」と述べています。
3位の蓮舫氏は、立憲・共産支持層のおよそ7割の支持を集めたものの、無党派層の支持は2割弱に留まりました。「私の力不足、そこに尽きると思います。子供の支援であったり、若者の支援であったり、それが結果としてシニアの支援に繋がる循環型の東京を作りたいという思いは、私の中では全力で訴えたつもりでしたので、結果としてそれが届かなかったのは、非常に私の力不足、申し訳ないと思います」と蓮舫氏は敗因を分析しています。
今回の都知事選の投票率は60.62%と、前回を5.62ポイント上回る高水準となりました。小池百合子氏は3期目の都政運営に向けて、さらなる改革と都民の生活支援を進めていくことになるでしょう。
過去最多の56人の立候補 「なりすまし立候補」や「ポスタージャック」が横行
過去最多の56人が立候補した都知事選の影では、「なりすまし立候補」がSNS上で横行していました。実際には立候補していない人が、まるで本物の候補者のように振る舞っていたのです。
こうした投稿はX(旧Twitter)で200万回以上も閲覧され、選挙ポスター掲示板にもなりすまし候補者のポスターが掲示される事態に。注目を集める選挙に便乗し、表示回数を稼ぐ目的があるとみられています。
総務省は、SNS上でのなりすまし立候補について「直ちに公職選挙法に違反するとは言えないのではないか」との見解を示しています。一方、林幹雄官房長官は「掲示場は、候補者以外が使用できるものではない」と述べ、虚偽事項の公表や他の法令違反は処罰対象になると説明しました。
なりすまし立候補以外にも、今回の選挙では警視庁が、ポスター掲示板で女性用風俗店の広告を掲示したとして「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首に対し、風営法違反の可能性があるとして警告を出しました。立花孝志党首は、N党から立候補した24人の枠を利用し、一定の寄付で最大24枚のポスター掲示を可能にする活動を行っていました。