
日産自動車が25日に発表した2024年4-6月期の連結決算は、営業利益が前年同期比99.2%減の9億9,500万円という衝撃的な内容でした。純利益も72.9%減の285億6,200万円と、大幅に落ち込みました。
主な要因は、主力市場である米国での販売不振です。需要低迷で在庫が積み上がり、ディーラーへの販売奨励金などのコストが膨らんだことが業績を圧迫しました。
米国での販売台数は7,000台減、日本でも登録車が8,000台減少するなど、厳しい状況が続いています。一方、欧州では新モデルの売れ行きが好調で、売上高は2.8%増の2兆9,983億円となりました。
内田誠社長は記者会見で、「非常に厳しい結果だ。新型車の投入を進めて業績を回復する」とコメントしました。2025年3月期の営業利益予想は下方修正されており、販売計画も5万台減に引き下げられるなど、日産自動車の先行きは不透明です。
自動車業界全体が変革期を迎える中、日産自動車の再建策が注目されています。ネット上では、「次のGTRを発表する前に潰れそうだな」「今回は商品性の問題で売れてないようなので、本当に良くない状況」「日本車はいったいどこで売って売上拡大させられるのか」などの感想が見られました。
ホンダ、中国の生産能力を3割減らす 日野自動車は中国から撤退
ホンダは中国でのガソリン車の生産能力を3割減らし、日野自動車は中国のエンジン生産から撤退することが明らかになりました。
ホンダは中国にある7つの自動車工場のうち、広東省広州市の工場を10月に閉鎖、湖北省武漢市の工場は11月に休止する方針です。これにより、生産能力は年間149万台から29万台分減少します。
一方、日産自動車は2025年3月期の通期業績予想で、営業利益予想を5月時点の計画から1,000億円引き下げ、前期比12%減の5,000億円と見込んでいます。最終利益も800億円少ない3,000億円、世界販売台数も従来計画より5万台少ない365万台に下方修正しました。
世界市場での不透明感が強まっている現状、日本の自動車メーカーの業績回復への道のりは険しそうです。今後の自動車メーカーの動向に注目が集まります。