動画配信大手のNetflixは18日、2024年4-6月期の決算を発表しました。会員数は予想を大きく上回る805万人の純増となり、業界でのリードを広げています。
特にアジア太平洋地域では280万人の増加を記録しました。世界のあらゆる地域で予想を上回る伸びを示しており、上期の業績は2020年のコロナ禍ブームに次ぐ好調さとなっています。
この躍進の背景には、パスワード共有の厳格化と広告付き低料金プランの導入があります。新規契約のほぼ半分を広告付きプランが占め、来年には主要スポンサーを引き付けるのに十分な規模に達する見通しです。
7-9月期の1株利益見通しは5.10ドルで市場予想を上回りましたが、売上高見通しは97億3,000万ドル(約1兆5,300億円)と予想をわずかに下回りました。会員数の伸びも、前年同期の876万人を下回ると見込まれています。
ネット上では、「広告付きプランは本当に便利」「Amazonのプライムビデオの方が日本では価値が高い」「広告付きプラン者の退会率がどうなるかがポイント」など、さまざまな意見が寄せられています。
4-6月期の1株利益は48%増の4.88ドル 売上高は17%増
Netflixは近年好調ですが、同業界では顧客獲得や新番組向けの資金確保に苦戦している企業がほとんどです。
Netflixの中で4-6月期にヒットを飛ばした作品といえば、ドラマ「ブリジャートン家」の新シリーズや同「私のトナカイちゃん」、フランス映画「セーヌ川の水面の下に」などが挙げられます。
4-6月期の1株利益は48%増の4.88ドル、売上高は17%増の95億6,000万ドルで市場予想を上回りました。全世界の会員数は2億7,770万人に達しています。
Netflixは来年、会員数発表をやめる予定ですが、今年に入って1,700万人余りの増加を記録。通期の利益率見通しも引き上げ、自信にあふれた姿勢を示しています。
未加入のスマートテレビ世帯が5億に上り、米国などでのシェア拡大余地も大きいと見られます。短期的な課題は、広告在庫の収益化能力を超えるペースでの規模拡大だと指摘しています。今後のNetflixの動向に注目が集まります。