トランプ前大統領、再び暗殺の標的に ゴルフ中に暗殺未遂 本人は無事で58歳男を拘束
15日の午後1時半頃、米フロリダ州のゴルフ場で衝撃的な事件が発生しました。プレー中のドナルド・トランプ前大統領が何者かに銃で狙われ、警護の大統領警護隊(シークレットサービス)が発砲する事態となったのです。
連邦捜査局(FBI)は、暗殺未遂の可能性があるとみて捜査に乗り出しました。トランプ前大統領は無事でしたが、7月にも選挙集会で銃撃され右耳を負傷していたことから、警備の課題が浮き彫りになっています。
容疑者は58歳の元建設労働者、ライアン・ウェスリー・ラウス氏です。ウクライナ侵攻後に同国に渡り、数ヶ月滞在していたという情報もあります。警護官が容疑者に気付き、4~6回発砲したものの、容疑者が反撃したかは不明です。
現場から460メートル離れた場所からは、照準器付きのAK47自動小銃やセラミックタイル入りのバックパック、ウエアラブルカメラが発見されました。容疑者は車で逃走しましたが、高速道路上で拘束されています。
トランプ前大統領は「私は無事で元気だ」と強調し、11月の大統領選に向けた選挙戦継続を表明しました。ジョー・バイデン大統領とカマラ・ハリス副大統領は、トランプ前大統領の無事を喜ぶとともに政治的暴力を非難しました。
警護隊の迅速な対応が称賛される一方、ホワイトハウスは警備体制の再点検を迫られそうです。大統領選が近づく中、候補者の安全確保が重要な課題として浮上しています。
トランプ前大統領が電話で事件の状況を説明 5番ホールで発砲
トランプ前大統領の銃撃事件の詳細が明らかになってきました。FOXニュースの司会者、ショーン・ハニティー氏がトランプ前大統領と直接電話で話したところによると、事件はゴルフ場の5番ホールで発生したようです。
トランプ前大統領らがパットを打つ直前、「パン、パン、パン、パン」という銃声が響き渡りました。その数秒後には、シークレットサービスがトランプ前大統領に飛びかかり、身を挺して守ったとのことです。
この事件を受け、バイデン大統領は声明を発表。連邦政府の捜査機関から、トランプ前大統領に対する暗殺未遂の可能性があると説明を受けたことを明らかにしました。
バイデン大統領は、トランプ前大統領の無事を喜ぶとともに、シークレットサービスと関係機関の警戒と努力を称賛しています。「わが国には政治的な暴力の余地もいかなる暴力の余地もない」と強調しました。
さらに、シークレットサービスに対し、トランプ前大統領の安全確保のためにあらゆる能力と防御手段を駆使するよう指示したことも明かしています。今回の事件は、大統領選を目前に控えた米国社会に大きな衝撃を与えました。