高級ホテル業界の最新動向が明らかになりました。デジタル分析を提供するラグジュアリー・トラベル・インテリジェンス(LTI)が発表した2024年の高級ホテルチェーンランキングでは、マンダリン・オリエンタルが2年連続で首位に輝いています。
LTIのランキングは、運営力、投資、ブランド力、施設改修、スタッフの質など130項目を独自のアルゴリズムで評価し、算出されたものです。2位には初登場のブルガリ、3位には昨年2位のオトカー・コレクションがランクインしました。
トップ15には、シックス・センシーズ、アマン、ワン&オンリーなど、高級ホテル業界を牽引する著名なチェーンが名を連ねる一方、ドーチェスター・コレクションやCOMOが初のトップ15入りを果たすなど、ランキングの変動も見られました。
パンデミックからの回復過程にある高級ホテル業界では、今後さらなる競争の激化が予想されます。上位チェーンがどのような革新的なサービスや施設の充実を図っていくのか、業界の動向から目が離せません。
ネット上では、「トップ15のうち5つしか知らなかった」「ヒルトン、シェラトン、リッツカールトンなどはランク外なのか」「高級ホテルに泊まれるの羨ましい」などの意見が寄せられています。
高級ホテルの定義とは?ラグジュアリーとエコノミーの違い
ホテルのランクについて、日本独自の考え方とは異なり、国際的には5つの分類が一般的に使われています。ラグジュアリー(最高級、豪華)、ハイエンド(高級)、ミドル(中級)、エコノミー(普通)、バジェット(低料金)の5つのランクがあり、それぞれ特徴が異なります。
ラグジュアリーとハイエンドは、客室単価が3万円以上(外資系は5万円以上)のホテルで、最もゴージャスなクラスに属します。日本では、御三家と呼ばれる帝国ホテル、ホテルオークラ東京、ホテルニューオータニなどが代表的です。
一方、ミドルクラスは客室単価が2万円〜3万円程度で、京王プラザホテルや東急ホテルなど、鉄道会社が運営する都市部のホテルが中心となっています。エコノミークラスは客室単価が1万円台のホテルで、東急イン、サンルートホテル、ワシントンホテルなど、全国展開しているビジネスチェーン系のホテルが多くを占めます。
バジェットクラスは客室単価が1万円を切る価格帯で、ほとんどのビジネスホテルがこのカテゴリーに含まれます。東横イン、ルートイン、APAホテルなどが代表的です。