第97回アカデミー賞 西尾大介監督の『あめだま』が短編アニメーション部門にノミネート

東映アニメーションの短編映画『あめだま』が、第97回アカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされました。日本映画としては4作目、東映アニメーションとしては初のノミネートとなります。
本作は、韓国の絵本作家ペク・ヒナ氏の作品を原作とし、コミュニケーションが苦手な少年が不思議なあめだまを通じて他人の心を理解し、自身の気持ちを伝えられるようになる過程を描いたフルCGアニメーションです。監督は西尾大介氏、プロデューサーは鷲尾天氏が務めています。
西尾大介監督は「とても光栄な事で信じられないくらいです。先ずはこの作品を推薦して下さった方々はじめアカデミー賞の運営に関わる総ての方々に感謝します」と感謝を伝えた上で、「『あめだま』の総てのスタッフ、キャストの皆には最⼤限の讃辞を贈りたいと思います。彼らの真摯で粘り強い仕事ぶりがあってこそこの作品の世界観をより鮮やかに表現できたのだと確信しています」とコメントしました。
プロデューサーの鷲尾天氏は、「原作の持つ魅⼒をいかにして映像で伝えるか、さらに映像として⼤事なことを突き詰めて考えよう、というスタッフ全員の誠実な向き合い⽅が評価されたものだと思っています」と自身の考えを述べています。
世界に通用する日本アニメーションの新たな一歩を印象づける快挙となりました。第97回アカデミー賞の長編アニメーション賞と短編アニメーション賞のノミネート作品は以下の通りです。
【長編アニメーション賞】
- FLOW
- インサイド・ヘッド2
- かたつむりのメモワール
- ウォレスとグルミット 仕返しなんてコワくない!
- 野生の島のロズ
【短編アニメーション賞】
- 美しき男たち
- イトスギの影の中で
- あめだま
- フシギなフラつき
- Yuck!
西野亮廣氏の『ボトルジョージ』と金森慧氏の『折紙』はノミネートならず
アカデミー賞短編アニメーション部門の15作品ショートリストには、西野亮廣氏が製作総指揮を務めた『ボトルジョージ』や、デジタルハリウッド大学卒業生の金森慧氏が手がけた『折紙』が選出されていましたが、惜しくもノミネートには至りませんでした。
西野亮廣氏はX(旧Twitter)にて、「『ボトルジョージ』がアカデミー賞にノミネートされることは叶いませんでした。久しぶりに、メチャクチャ悔しいです。応援してくださった皆さんの期待を背負っていたからこそ、申し訳なさで胸が締め付けられています」と綴りました。
続けて、「スタッフは最高だったし、作品も最高でした。負けたのは全て僕の責任で、僕の力不足が原因です。本当にごめんなさい。自分の弱さと向き合い、何が足りなかったのかを見つめ、次こそは世界をとります。必ずリベンジします」と、次回作への意気込みを語りました。