フラット35融資限度額、20年ぶりに1億2000万円へ 住宅価格高騰に対応

フラット35融資限度額、20年ぶりに1億2000万円へ 住宅価格高騰に対応

政府は、長期固定金利型住宅ローン「フラット35」の融資限度額を現在の8000万円から1億2000万円に引き上げる方針を固めました。引き上げは2005年以来、20年ぶりとなります。

東京23区の新築マンション価格は2024年に1億1181万円に達し、2年連続で1億円の大台を超えました。2025年に入っても上昇は続き、不動産経済研究所の調査によると、10月の平均価格は1億5313万円と、過去2番目の高水準を記録。23区全域では平米単価が100万円を超える状況となっています。

日銀は2024年3月にマイナス金利政策を解除し、同年7月に政策金利を0.25%に引き上げました。2025年1月には0.5%、さらに12月には0.75%へと利上げを継続しており、これに伴い変動金利型住宅ローンの金利も上昇傾向にあります。

一方、フラット35は最長35年の全期間固定金利で、金利上昇リスクはありません。 住宅金融支援機構によると、12月の金利は年1.97%(21〜35年、融資率9割以下)となっています。固定金利へのニーズが高まるなか、2025年7〜9月の利用申請は前年同期比51%増の1万4223戸と伸びが加速。4〜6月の実績戸数も前年同期比114%と大幅に上回りました。

フラット35の利用状況では、中古住宅の利用割合が増加傾向にあります。2024年度の調査では、中古住宅の利用率が34.8%となり、前年度から7.4ポイント上昇しました。内訳は中古戸建てが20.5%で中古マンションが14.3%です。中古マンションや中古戸建ては、購入コストを抑えながら希望の住居を手に入れる選択肢として注目されています。

若年層の購入支援へ 中古住宅との組み合わせも増加

今回の融資限度額引き上げにより、頭金が少ない現役世代のマイホーム購入を後押しする効果が期待されます。現行の8000万円という限度額は2005年に設定されたもので、当時の首都圏新築マンション平均価格は4000万円台前半でした。

しかし、その後の建築費高騰や地価上昇により、限度額では購入資金を賄えないケースが増加。今回の引き上げは、日本維新の会がかねて要望していた制度改正でもあります。

ただし、課題も残ります。東京23区の平均価格が1億円を超えるなか、限度額1億2000万円でも不足する場合があるためです。例えば、千代田区の新築マンション平均価格は2億6939万円と、新たな限度額を大きく上回ります。今後、住宅供給の拡大や建設コストの抑制など、総合的な対策が求められます。

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