金融庁が三菱UFJ銀行に対して報告徴求命令を発出 原因究明と再発防止を求める

つい先日、三菱UFJ銀行の元行員による顧客資産の窃取事件が明らかになりました。2020年4月から2024年10月にかけて、元行員が顧客約60人の資産を不正に引き出していたのです。

三菱UFJ銀行の元行員が顧客資産を窃取 被害総額は十数億円程度

元行員による貸金庫からの顧客資産盗難事件が発覚したことについて、金融庁は三菱UFJ銀行に対し、銀行法に基づく報告徴求命令を出し、原因究明と再発防止を求めました。元行員は11月14日付で懲戒解雇処分を受けましたが、貸金庫管理を担当しており、顧客以外でも解錠できる立場を悪用していたとのことです。

三菱UFJ銀行の半沢淳一頭取は16日午後の記者会見で、「お客様や関係者の皆様に心よりお詫びを申し上げます」と謝罪しました。金融庁からの命令を受け、同行は問題の原因究明と再発防止に向けた検討を進めていくことになります。

貸金庫の管理体制に問題があったとみられており、銀行ビジネスの根幹を揺るがす重大な事態といえるでしょう。今後の調査と対策に注目が集まります。

ネット上では、「元行員全部責任を負わせて終わらせる問題では無いと思います」「富裕層の信頼を失ったダメージは小さくないでしょう」「金融庁が動いたから記者会見はあまりにも対応がずさん」などの意見が寄せられています。

報告徴求命令とは?懲役や罰金といった罰則の対象へ

金融庁は、金融機関の経営を揺るがすような重大な問題が発生した際、法律に基づいて事実関係や財務状況などの報告を要求することができます。これを報告徴求命令と呼び、必要に応じて関連資料の提出なども求められます。

虚偽の報告をしたり、資料の提出を拒否したりすれば、懲役や罰金といった罰則の対象になります。報告徴求命令の根拠となる法律は、銀行であれば銀行法、保険会社であれば保険業法というように、業態によって異なる点が特徴です。

この命令は、不祥事の再発防止を促す目的で発出されるケースもあります。報告だけでは問題の究明が難しいと判断された場合、金融庁は立ち入り検査を実施し、より詳細な調査を行います。

検査の結果、法令違反など悪質な行為が明らかになった場合、金融庁は顧客の被害状況なども総合的に勘案した上で、業務改善命令や業務停止命令といった行政処分を下します。処分では、法令順守や内部管理体制の強化、経営責任の明確化などが求められます。

2020年10月、東京証券取引所のシステム障害で金融庁は命令を発出し、その後の検査を経て、日本取引所グループと東証に業務改善命令を下しました。また、みずほ銀行で発生した大規模な障害についても、最終的に行政処分へと発展しています。

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