
東京大学は、人工知能(AI)や宇宙開発など最先端分野を学ぶ新たな2学部の設立を計画しています。この構想は政府による「国際卓越研究大学」認定を前提としたもので、認定校に助成される10兆円規模の大学ファンドの運用益を財源とし、世界最高水準の研究・教育体制の構築を目指すものです。
新設される学部の一つはAI、宇宙、ロボットなど先端技術全般を網羅し、もう一つはコンピューターサイエンスに特化。両学部では授業を英語で行い、国内外から研究者や実務家を受け入れて、国際競争力あるスタートアップ人材の育成を目指します。大学全体の定員は変更せず、他学部の定員を合理的に調整することで対応する方針です。
政府の「国際卓越研究大学」制度は、世界をリードする大学の研究力強化・国際化促進を目的に創設され、大学ファンドの運用益で支援が行われます。第1回の認定では東北大学が選出されており、2回目となる本年度は東京大学を含む8校が応募。11月以降には認定校が公表される予定です。認定校となった場合、東大は海外トップレベルの大学とのネットワーク拡大や、先端研究施設の整備、優秀な研究者・学生の受け入れなども推進し、世界を舞台にした研究展開を加速させる考えです。
一方で、東京大学は今回の学部新設構想とは別に、学部と修士課程を一貫した5年制プログラム「カレッジ・オブ・デザイン」の2027年秋開設も発表しています。新たな学問領域の創設や学際的な教育強化を通じて、イノベーション人材の輩出をさらに加速させる方針です。国内トップ大学が本格的な技術革新と人材育成に乗り出す動きは、今後の日本の科学技術力や教育力向上、国際社会でのプレゼンス強化につながると期待されています。
先端分野強化で社会変革へ 国際卓越認定で加速する東大の教育改革
東大が注力するAI・宇宙分野は、産業界でも急成長分野として注目されているほか、世界的な人材争奪の対象となっています。新設学部で世界規模の教育・研究体制を整備することで、次世代のイノベーター育成やスタートアップ創出を進め、社会課題解決や新たな産業創出にも貢献する狙いです。国際認定を受ければ、グローバルな研究機会や交流、資金調達の面でも大きな強みになります。また、英語での授業展開により、海外からの学生・研究者の受け入れ体制も整備される見込みです。
今後は政府認定の結果を待ちつつ、計画の具体化や運営体制の詳細が順次検討・公表される予定です。各界からは「人材育成と科学技術立国の柱になる事業だ」と期待の声が上がっており、東大の新たな挑戦が日本の未来を左右する重要な一歩となるか注目されます。

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