
BS朝日は10月24日、ジャーナリスト田原総一朗氏(91)が司会を務める討論番組『激論!クロスファイア』の終了を発表しました。同局は「田原氏の発言は政治討論番組としてのモラルを逸脱している」と判断し、わずか1週間足らずでの異例の打ち切りとなりました。
問題となったのは、10月19日の放送回です。番組では立憲民主党の辻元清美氏、社民党の福島瑞穂氏、自民党の片山さつき氏をゲストに迎え、高市早苗首相が掲げる選択的夫婦別姓への姿勢をめぐって議論が展開されていました。その中で田原氏は、反対の立場をとる高市氏を念頭に「高市に大反対すればいいんだよ。あんな奴は死んでしまえと言えばいい」と発言し、出演者からもその場で注意を受ける事態となりました。
この暴言はSNS上で瞬く間に拡散され、放送直後から批判が殺到しました。BS朝日は21日に田原氏へ厳重注意を行ったことを公表しましたが、ネット上での非難は収まらず、田原氏も23日に自身のXで「発言の主旨は、野党に檄を飛ばそうとしたものでしたが、きわめて不適切な表現となり、深く反省しております」と謝罪しました。
しかし事態はさらに深刻化しました。BS朝日は24日に臨時取締役会を開催し、慎重に協議を行った結果、番組の終了を決定したのです。同局は「番組はVTR収録のため不適切発言を編集でカットすることができましたが、それを怠った」として、番組責任者ならびに管理監督者である編成制作局長を懲戒処分にしたことも明らかにしました。
早期決断の背景にあった「不公平感」への批判
今回の急速な番組終了の背景には、メディアの対応に対する世論の厳しい目がありました。落語家の立川志らくは22日、自身のXで「田原さんは厳重注意。カメラマンも厳重注意。フワちゃんは芸能界から干された。芸能人に対してが一番厳しい」と皮肉を交えて投稿しました。この投稿は、同様の問題発言で活動休止となったフワちゃんや、時事通信社のカメラマンの事例と比較し、メディア関係者への処分の甘さを指摘したものでした。
SNS上では、こうした「不公平感」を指摘する声が多数寄せられ、21日時点では「今後の番組作りに生かして」と番組継続を示唆していたBS朝日の方針が、わずか3日で180度転換する要因となりました。田原氏は26日には動画で改めて謝罪し、「高市総理、そして視聴者の皆さん、関係者の皆さん、本当に申し訳ございませんでした」と述べました。
なお、田原氏がライフワークとして司会を務める『朝まで生テレビ!』については、26日の放送も予定通り行われ、BS朝日は降板や番組終了の予定はないとしています。








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