中国の人型ロボット「IRON」、あまりに自然な動きが話題 開発企業が「中身」を公開して実在性を証明

中国の人型ロボット「IRON」、あまりに自然な動きが話題 開発企業が「中身」を公開して実在性を証明

中国のEVメーカー小鵬汽車(シャオペン)が公開した人型ロボット「IRON」の新モデルが、インターネット上で大きな話題を呼んでいます。同社が11月5日 (現地時間)に中国広州市で開催したイベント「XPENG AI Day」で発表されたこのロボットは、あまりにも自然で流れるような歩き方を披露したため、SNS上では「中に人が入っているのではないか」という疑念の声が相次ぎました。

IRONは、小鵬汽車が2024年に初めて公開した人型ロボットの進化版です。今回公開されたのは第2世代のモデルで、機械部分全体を皮膚を模した柔らかい素材で覆っており、全身に82の自由度を備えています。この高度な可動性により、ファッションショーでモデルが実演する「キャットウォーク」のような複雑で優雅な動作を実現することに成功しました。イベント会場でのIRONの動きを収めた映像は、海外メディアを通じてWeb上に急速に拡散し、その女性的な体つきと滑らかな動きに対して、多くのユーザーから驚きや疑念のコメントが寄せられました。

このような反応を受けて、小鵬汽車は素早く対応に乗り出しました。同社は公式X(旧Twitter)アカウント(@XPengMotors)を通じて「ワンカット」と銘打った動画を11月6日 に公開し、ロボットの真実を明らかにしようとしました。公開された動画では、IRONが歩いてきて停止した後、スタッフが背中に付いたファスナーを開け、内部の機械部分を露出させ、むき出しになった機械的なハンドをアップで映すなど、実際のロボットであることを明確に強調する内容となっていました。さらに、小鵬汽車の何小鵬(ヒー・シャオペン)CEOも11月7日 、片足の膝から先を覆う素材を剥いだ状態で歩くIRONの動画を自身のXアカウント(@xiaopenghexpeng)で公開し、ロボットの実在性を証明する姿勢を示しました。

次世代人型ロボット開発の最前線、2026年末の大量生産を目指す

小鵬汽車の発表によると、IRONの技術仕様は極めて高度です。動作性能の高さと安全性を両立させるため、リチウムイオン電池と比較して安全性が高いとされる「全個体電池」(全固体電池)を電源として採用しています。さらに、3つのAIチップ(Turingチップ)を搭載し、合計で3000TOPSの演算性能を持っており、同社が独自に開発したVLT、VLA、VLMというマルチモーダルのAIモデルによって制御されています。これらの先端技術の組み合わせにより、IRONは単なる人型ロボットの域を超えた、実用的な自動化デバイスとしての可能性を示唆しています。何CEOは「2026年末までに、高水準の人型ロボットの大量生産を目指す」と述べており、初期段階では小売・接客・案内などの商用サービス分野での導入を予定しているとのことです。量産開始に向けて、同社はソフトウェア開発キット(SDK)も公開し、世界中の開発者と共に人型ロボット用アプリケーションのエコシステム構築を計画しています。

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