家計の資産形成を後押し、政府がNISA・iDeCo制度拡充へ

家計の資産形成を後押し、政府がNISA・iDeCo制度拡充へ

政府は11月21日の臨時閣議で、減税などを含めた総額21兆3000億円規模となる総合経済対策を決定しました。物価高対策を中心としながら、「資産運用立国」の更なる推進を盛り込んだ内容となっており、家計の安定的な資産形成を後押しする施策が強化されます。

一般会計からの支出は17兆7000億円で、前年度の13兆9000億円を大きく上回る規模となっています。経済対策は3本の柱で構成されており、資産運用立国の推進は、「危機管理投資・成長投資による強い経済の実現」の柱における「未来に向けた投資の拡大」の一環として位置づけられました。

具体的には、少額投資非課税制度(NISA)の更なる充実や確定拠出年金(DC)の改革などが掲げられています。これにより、家計における貯蓄から投資への流れを加速させ、成長投資拡大に向けた環境整備を進める方針です。

高市早苗首相は、「金融の力で日本経済と地方経済の潜在力を解き放つという意味で、戦略を作り、しっかり取り組みたい」と述べました。資産運用立国の取り組みを継続・発展させる姿勢が明確になっています。政府は、財源となる2025年度補正予算案を臨時国会に提出し、年内の成立を目指す方針です。

資産運用立国の推進において注目されるのが、NISA制度の更なる充実です。自民党の資産運用立国議員連盟は11月20日、高市首相に対して提言を行いました。投資商品の入れ替え(スイッチング)をしやすくする制度整備や、「つみたて投資枠」の年齢制限(18歳以上)を撤廃する「こども支援NISA」の創設などを求めています。

年齢制限見直しや拠出額増額、制度改正の詳細

金融庁は2026年度税制改正要望で、NISA制度について3つの改正を求めており、実現に向けた議論が本格化しています。内容は、対象年齢の見直し、対象商品の拡充、非課税保有限度額の当年中の復活です。NISAの総口座数は2025年11月時点で2000万口座を超え、「貯蓄から投資へ」の流れが着実に進んでいます。

確定拠出年金についても大幅に制度を拡充する見通しです。個人型確定拠出年金(iDeCo)の加入可能年齢は65歳未満から70歳未満へ引き上げられ、企業型DCの拠出限度額も月額5万5000円から6万2000円へ増額される方針です。

これにより、個人がより長く、より多くの掛金を積み増すことができるようになり、税制優遇のメリットが拡大します。政府は、こうした施策を通じて全世代の国民が自身のライフプランに沿って資産形成できる環境を整備し、成長と分配の好循環実現を目指しています。

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