
ミャンマー軍事政権は11月23日、タイ国境地域にあるインターネット詐欺拠点に対する大規模な取り締まりで、約1600人の外国人を拘束したと発表しました。このうち、シュエコッコでの摘発により11月22日に拘束されたのは223人で、約100人は中国人でした。
オンライン詐欺やギャンブルに使われていた2893台のコンピューター、2万1750台の携帯電話、Starlink衛星受信機101台、ルーター21台のほか、大量の産業用資材を押収したと報じられています。
内戦で混乱するミャンマーの国境地域では詐欺拠点が急増しています。年間数百億ドル規模のロマンス詐欺やビジネス詐欺で、インターネット利用者が標的となっている状況です。国連薬物犯罪事務所の報告書によると、主に東南アジアに拠点を置く詐欺センターによる被害は深刻で、東アジアおよび東南アジア地域だけで被害額は180億から370億ドルに達するとされています。
ミャンマーとタイの国境地帯が、中国系犯罪組織による特殊詐欺の拠点となっている背景にあるのは、2021年のクーデター後の内戦による統治能力の低下です。偽の求人情報で集められた日本人も含む外国人が犯罪行為に加担させられ、その数は1万人に上るとされています。
中国・ミャンマー・タイの3カ国は2月以降、オンライン詐欺や人身売買などの国境を越えた犯罪に対する共同取り締まりについて協議を実施。ミャンマー軍政はこれを受け、取り締まりを強化しています。違法産業を黙認してきたとされる軍政ですが、主要な軍事支援国である中国からの圧力を受けて方針転換したとの指摘もあります。
米国も対策強化、ミャンマー軍政の取り締まりに疑念も
国際的な取り締まりの動きと並行して、米司法省は今月、東南アジアを拠点とする中国人犯罪組織の特殊詐欺に対応する「詐欺拠点攻撃部隊(SCSF)」を新設したと発表しました。米国での被害は年間約100億ドル(約1兆5600億円)に上り、9月までの1年間で約3000人から被害相談があったということです。
SCSFはミャンマー、カンボジア、ラオスで活動する中国人犯罪組織などを標的として、すでに4億166万ドル相当の暗号資産を差し押さえました。
ミャンマー軍政の一連の摘発については、中国からの圧力をかわすための「見せかけ」にすぎず、軍政と結びつきのある民兵組織の利益を損なわない程度に調整されているとの見方もあります。実際、一部の報道では、大規模捜索後も詐欺活動が継続されていることを示す内部映像が報じられており、国際社会の要請に協力したように見せるパフォーマンスとの証言もあります。












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