韓国「ヌリ号」4号機打ち上げ成功 民間主導で「ニュースペース」時代へ

韓国「ヌリ号」4号機打ち上げ成功 民間主導で「ニュースペース」時代へ

韓国宇宙航空庁は11月27日午前1時13分、国産ロケット「ヌリ号」(KSLV-II)の4号機の打ち上げに成功したと発表しました。ヌリ号は羅老(ナロ)宇宙センターから打ち上げられ、約18分後に目標高度600キロメートルの太陽同期軌道に到達しました。次世代中型衛星3号と12基のキューブ衛星、計13基の衛星投入に成功しています。

今回の打ち上げは、2022年6月の2号機、2023年5月の3号機に続き、3回連続の成功となります。2021年10月の1号機は最終段階で失敗しましたが、その後は安定した実績を積み重ね、ヌリ号の信頼性は大きく向上しました。

4号機の最大の特徴は、初めて民間企業が製造・組み立てを主導した点です。これまでの1〜3号機では韓国航空宇宙研究院が製作と打ち上げ過程を主導していました。韓国防衛大手のハンファエアロスペースが政府から技術移転を受け、「システム総括企業」として約300社の協力企業を統括し、ロケットの製造から組み立てまで大半の業務を担いました。

深夜帯の打ち上げも、初めての試みです。主搭載衛星である次世代中型衛星3号に搭載されたオーロラ・大気光観測装置の運用条件に合わせたためです。

裵慶勲副首相兼科学技術情報通信部長官は「政府と民間企業、国家研究所が1つのチームとなって遂行した最初の民官共同発射だ」と強調しました。米国のスペースXのように民間が宇宙開発を主導する「ニュースペース」時代が、韓国でも本格的に開かれたとの評価が出ています。

搭載衛星の多彩な任務 ── オーロラ観測からがん治療薬研究まで

今回軌道投入された13基の衛星は、それぞれ多様な任務を担っています。主搭載衛星の次世代中型衛星3号は、韓国航空宇宙産業(KAI)が製作した中型衛星です。同衛星は、オーロラ・大気光観測用の宇宙用広視野カメラ「ROKIS」や、電離圏プラズマと磁場を測定する装置「IAMMAP」を搭載し、今後1年間にわたり1日15周のペースで地球を周回しながら任務を遂行する予定です。

副搭載衛星の12基のキューブ衛星も多岐にわたる任務を担います。スペースリンテックの「BEE-1000」は、微小重力環境で免疫抗がん剤のタンパク質結晶化に挑戦。宇宙ロテックの「コスミック」は宇宙デブリ低減技術を検証し、クォータニオンの「PURSE-T01」は済州島近海の海洋ごみモニタリングを行います。

打ち上げ約42分後には、南極世宗基地の地上局で次世代中型衛星3号との初交信が確認されました。宇宙航空庁は2026年に5回目、2027年に6回目の打ち上げを予定しています。

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