
動画共有アプリ「TikTok」の米国事業を巡り、親会社の中国ByteDance(バイトダンス)が米IT大手オラクルなどで構成する投資家連合への売却で合意したと複数メディアが報じています。
ロイター通信などの報道によれば、TikTokの米国事業は新規会社「TikTok USDS Joint Venture LLC」に移管される見通しで、オラクル、米投資会社シルバーレイク、アラブ首長国連邦(UAE)拠点の投資会社MGXなどが主要株主となります。
株式の保有比率については、これら3社を含む米国および世界の投資家が合計で80.1%を保有し、バイトダンス本体は19.9%の少数株主として残る構造です。なお、主要管理投資家3社は各15%で計45%を保有します。
こうした売却合意の背景には、米国政府が国家安全保障上の理由から中国企業によるTikTok米国事業の保有を問題視し、売却かサービス禁止を迫ってきた経緯があります。
トランプ米大統領は2025年9月にオラクルなどによる買収計画を承認する大統領令に同意しており、今回の合意はその政策枠組みに沿った形です。 この合意は、約1億7000万人以上とされる米国のTikTokユーザーにとって、サービス継続に向けた重大な転換点となります。
米国では2024年4月に「TikTok規制法」が成立し、中国資本からの分離が法的に義務付けられていました。バイトダンス側は当初、提訴を含め徹底抗戦の構えを見せていましたが、サービス停止のリスクを回避するため、期限直前の売却決断に至ったとみられます。新会社への移行により、米国内のユーザーデータは完全に米国内で管理されることになります。
新体制下のデータ管理と市場の反応
新たに設置される米国事業の統括会社は、米国内のユーザーデータ保護やアルゴリズムの安全性、コンテンツのモデレーションを担うことが想定されています。また、企業統治においては米国人が多数を占める取締役会が設置され、データ管理と国家安全保障に関する方針を監督する体制です。
市場ではオラクルの株価が時間外取引で上昇するなどの好意的な反応が出ており、取引の完了に向けて引き続き注目が集まっています。
この売却交渉は米国と中国の長期懸案の末に成立したもので、国家安全保障とデータ保護を含む国際的な規制環境の影響を反映しています。新体制では、オラクルのクラウド基盤を活用し、第三者機関によるソースコードの監査を取り入れるなど、透明性の確保を最優先に進める方針です。
取引完了には中国政府の承認も必要とされており、合意内容の詳細な条件や最終的な実行プロセスについては今後も報道が続く見込みです。












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