
3月30日の国内債券市場で、長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは一時2.39%に上昇し、1999年2月以来約27年ぶりの高水準を再び更新しました。前週末27日の取引でも2.385%と27年ぶり高水準を記録しており、前週末比0.005%の上昇です。
中東情勢の緊迫を背景とした原油高によるインフレ懸念と、日本銀行による追加利上げ観測が重なるなか、年度末を前に投資家の買い手控えも加わり、債券売りが優勢となっています。
日銀は30日、3月18〜19日に開催した金融政策決定会合の「主な意見」を公表しました。政策委員からは、中東情勢の悪化による景気下押しリスクを認めつつも、経済環境や中小企業の賃上げに大きな崩れがなければ利上げを進めるべきとの意見が出ています。金融緩和の度合いを継続的に調整していくとする発言も複数確認され、利上げ継続に前向きなスタンスが示されました。
日銀は3月26日に公表した需給ギャップの再推計結果についても言及しています。これまで2020年4〜6月期以降マイナス(需要不足)としてきた推計を見直し、2022年1〜3月期以降は一転して需要超過のプラス圏にあったとの見解が示されました。最新の2025年7〜9月期はプラス0.45%となっています。
こうしたなか、高市政権のもとで積極財政運営が続くとの観測から財政悪化への警戒感も根強く、長期金利の上昇を後押しする一因となっています。3月下旬には原油高・インフレ懸念・利上げ観測が重なり、超長期金利も大幅に上昇する局面が確認されました。
追加利上げ観測と家計・企業への影響
今回の長期金利上昇は、日銀がマイナス金利解除後も追加利上げを続けるとの見方が強まるなかで起きています。3月会合では政策金利を0.75%で据え置いたものの、複数の政策委員が「今後も間を長く空けずに金融緩和の度合いの調整を検討する」と述べ、物価目標の達成を見据えた利上げ継続の姿勢を示しました。
中東情勢が物価上昇と経済下押しの双方向リスクをはらむ状況でも、日銀は基調的な物価上昇が維持されるとの分析を示しています。
長期金利の上昇は、住宅ローンや企業の長期借入コストの上昇にもつながります。固定型住宅ローン金利の指標となる長期金利が高止まりすれば、住宅取得や設備投資の阻害要因となる可能性も否定できません。
需給ギャップの再推計で経済の引き締まりが確認されたいま、市場では日銀がどのタイミングとペースで追加利上げや国債買い入れ減額に踏み切るかが最大の焦点となっています。



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