特急「かいじ」走行中にドア開く 重大インシデント認定、運輸安全委が調査

特急「かいじ」走行中にドア開く 重大インシデント認定、運輸安全委が調査

JR東日本の中央線特急「かいじ」で走行中に客用ドアの開扉というトラブルが発生し、国土交通省は事故につながりかねない「重大インシデント」に認定したと発表しました。運輸安全委員会は鉄道事故調査官2人を現地に派遣し、ドアが開くに至った経緯や車両・設備の不具合の有無などを調査しています。

国交省によると、トラブルが起きたのは3月28日午後2時ごろです。甲府発新宿行きの特急「かいじ」が山梨県大月市の初狩駅を通過する際、運転席のモニターにドアが開いていることを知らせる表示が出ました。運転士が非常ブレーキで列車を止め、確認したところ、進行方向左側のドア1カ所が実際に開いていたことがわかりました。乗客・乗務員約250人にけがは確認されませんでした。

JR東日本は29日に国交省へ詳細を報告しており、国交省は同日、重大事故につながりかねない事態として重大インシデントに認定。最初の停車後に運転を再開したものの、約4分後の2時35分ごろに再びドアが開いていることを示す表示が出て再度緊急停車したということです。

乗務員がドアに鍵をかけ2時55分ごろに運転を再開。大月駅からは問題のドア付近に保安要員を添乗させ、約1時間遅れで新宿駅に到着しました。JR東日本は原因について、ドアに設置されている特殊なねじが外れたことで隙間風が発生し、閉める方向の力が弱まったためとみています。

外れたねじは車内で発見されており、ねじが外れた原因についてさらに調査を進めています。同社はE353系213両全てのドア488カ所を30日の運行開始までに点検し、異常がないことを確認しました。

重大インシデント認定 調査の経緯と今後の焦点

重大インシデントとは、実際の死傷事故には至らなかったものの、放置すれば重大な事故につながりかねない事案を対象とする制度です。認定されると、運輸安全委員会が専門の事故調査官を派遣し、関係事業者とは独立した立場から原因究明を行い、必要に応じて国土交通大臣や関係機関への勧告・意見陳述を行います。

運輸安全委員会は30日、長野県松本市の松本車両センターに調査官2人を派遣し、車両の調査を開始しました。今回の特急「かいじ」と同型のE353系は特急「あずさ」でも使用されており、同タイプ車両への影響についても調査が進められます。調査結果をふまえた具体的な再発防止策が注目されます。

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