米・イラン一時停戦合意で原油価格が100ドル割れ、市場に安堵広がる

タンカーと海

米原油先物価格は4月8日、アジア時間の取引で一時1バレル=100ドルを割り込み、約14%の急落を記録しました。トランプ米大統領がイランとの間で2週間の一時停戦に合意したと発表したことが、市場に大きな衝撃を与えています。この停戦合意は、原油輸送の要衝であるホルムズ海峡の即時かつ安全な再開を条件としており、供給途絶リスクが大幅に後退したとの見方が強まりました。

日本時間4月8日午前9時23分時点の取引では、北海ブレント先物が前日比14.84ドル(13.6%)安の1バレル=94.43ドル、米WTI先物が16.13ドル(14.3%)安の96.82ドルまで急落しました。その後、日本時間18時時点においても、原油市況は依然として低い水準で推移しており、中東情勢の緊迫化に伴う過度な警戒感が和らいでいます。

イランのアラグチ外相は8日に声明を出し、イランへの攻撃が停止されれば自国も軍事行動を停止し、イラン軍の調整下でホルムズ海峡の安全な航行を2週間保証すると述べました。トランプ大統領は、イラン側から10項目の提案を受け取ったことを明かし、「この2週間の猶予があれば、最終的な和平合意を完結させることができる」と、中東の長期的な安定に自信をのぞかせています。

しかし、足元では不透明な要素も残されています。一部の湾岸諸国からは、依然としてドローン攻撃やミサイルの発射が続いているとの報告があり、市民への避難呼びかけも行われています。市場関係者からは、今回の合意を歓迎しつつも、「ホルムズ海峡を巡る地政学リスクは依然として高く、市場は今後も不安定な動きを見せる可能性がある」との慎重な声も上がっています。

日本市場への波及効果と株価の記録的高騰

原油価格の急落を受け、2026年4月8日の東京株式市場では日経平均株価が歴史的な爆騰を見せました。終値は前日比2878円86銭高の5万6308円42銭となり、1日の上げ幅としては歴代3位を記録しました。原油安によるコストプッシュ型インフレの懸念後退に加え、国内の長期金利が急低下したことで、これまでリスクを避けていた投資資金が一気に市場へ回帰しました。

特に半導体関連銘柄や時価総額上位の主力株が軒並み買われ、市場全体が「リスクオン」のムードに包まれました。市場の関心は、今後2週間の停戦期間中に、米国とイランが恒久的な和平合意に至るかどうかに集まっています。エネルギー価格の安定が世界経済に与える影響は大きく、中東情勢の行方が今後のグローバル市場の命運を握ることになりそうです。

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