9月19日午前、宮城県内を走行中の東北新幹線で衝撃的な事故が発生しました。「はやぶさ」と「こまち」の連結部分が外れ、線路上で停車するという前代未聞の出来事です。
JR東日本によると、事故発生時の速度は時速約315キロだったとのことです。専門家は、車両同士の衝突の危険性も指摘し、極めて重大な事故だと警鐘を鳴らしています。
幸いにも「はやぶさ」の約200人、「こまち」の約120人の乗客に怪我はありませんでした。「はやぶさ」と「こまち」はいずれも脱線しておらず、車両の点検後に減速して仙台駅まで移動した後、全ての乗客を降ろしました。
JR東日本によると、連結部分は通常、時速5キロ以下にならないと外れない設計です。運転士は異音や振動を感知しておらず、突如として非常ブレーキが作動したと証言しています。
直前の検査でも連結部分に異常はなく、盛岡駅での連結作業も平常通りだったといいます。JR東日本は再発防止に向け、連結運転する全編成の目視点検を実施しており、「事態を重く受け止め、速やかに原因を究明して、再発防止に取り組むことで、お客さまの信頼の回復に努めてまいります」と、信頼回復に全力を尽くすと謝罪しました。
事故の影響で、東京~新青森間で約5時間の運転見合わせが発生しました。72本が運休し、4万5,000人もの利用客に影響が及んでいます。
ネット上では、「原因の究明を急いで欲しい」「原因がわからないまま併結を続けてるのもなんか気持ち悪いし怖いなあ」「機械だからしょうがない」などの意見が寄せられています。
東北新幹線の事故原因、物理的トラブルもしくは電気的トラブル
東北新幹線で起きた衝撃的な連結外れ事故の現場は、宮城県大崎市三本木の線路上で、仙台駅から北に約30km、古川駅を出発して6kmほど進んだ地点でした。
事故原因について、日本大学の綱島均特任教授は「物理的なトラブル、もしくは電気的なトラブルのいずれかが考えられる。連結部分の写真などを見るかぎり、大きな破損はないように見えたので、何かしらの原因で走行中に誤って連結を解放するという信号が送られたのではないか」と推測しています。
走行中の連結外れは安全上ありえず、「車両同士の衝突の恐れもあった」と綱島均特任教授は指摘しています。また、「JRや国交省などは、なぜこのような事象が生じてしまったのか、原因の究明を早急に行ってほしい」とコメントしました。
今年に入り、JR東日本の新幹線トラブルは相次いでおり、1月の架線接触事故、3月の500mオーバーラン、4月のエンジンオイル漏れなど、いずれも運転見合わせを招きました。新幹線の安全神話が揺らぐ中、抜本的な対策が急務となっています。