家系ラーメン店が空き巣の被害 SNSで発信した結果「絆スープ」が完成
10月10日、埼玉県川口市にある人気の家系ラーメン店が空き巣の被害に遭いました。店内は酷く荒らされ、営業を続けることができない状態になったとのことです。被害総額は現金などを含め、約200万円と推定されています。
被害に遭ったのは武蔵家川口店で、店主の海老原和康氏は「人のこと考えてる余裕もないくらい悲しかったですね」と述べ、その深い落胆を表現しました。床には大量の割り箸が散乱し、カウンターに置かれていたコショウやゴマなどの調味料も散らばっていた様子です。
さらに、ラーメンの命とも言えるスープを捨てざるを得ない状況となり、海老原和康氏は「スープ全部捨てて、うち全部手作りなので、1から作るってなると1週間くらい必要。すぐ営業できるようなメンタルじゃなかった」と語っています。
ネット上では、「ラーメンの命であるスープを捨てなければならなかったのは本当に辛かったと思います」「警察は犯人を捕まえられるのだろうか」などの意見が寄せられています。
店舗休業をSNSで発信した結果、思わぬ展開へ
10月10日の午前6時ごろ、警備会社からの緊急連絡で事件が発覚。空き巣が入った武蔵家川口店の店内は、変わり果てた姿になっていたとのことです。
店主の海老原和康氏は、空き巣による被害で休業することをSNSで発信しました。すると、他のラーメン店4店舗が「スープを分けてあげたい」と支援を申し出、それぞれの店舗のスープを合わせて「絆スープ」が完成しました。
そのスープを使用して事件の翌日に営業を再開。その結果、店前には約30メートルの行列ができるほどの大反響を呼んでおり、海老原和康氏は「感謝しかないですね。本当に地域に愛されているお店なんだなっていうのを実感しましたね」とコメントしました。
この事件について、警察は窃盗として捜査を進めています。地域社会の温かさが示された一方で、安全への警鐘も鳴らされています。
全国的に空き巣が相次ぐ 窃盗未遂などの疑いで男4人が逮捕
近年、全国的に空き巣による被害が相次いでいます。名古屋市名東区でも、空き巣による事件が発生。警察は医師の自宅に不法侵入し、窃盗を企てたとして、鈴村雅彦容疑者ら男性4人を逮捕しました。
逮捕された4人は、9月12日に名東区にある男性医師宅の窓ガラスを破壊して侵入しており、金品を盗もうとした疑いが持たれています。逃走の際、盗んだナンバープレートを付けた車を使用。その車も盗まれたものであったことが判明し、これらの疑いで逮捕されました。
現在、警察は4人の犯行についての認否を公表していません。さらに名古屋市及び周辺地域では、最近になって空き巣の事件が増加。9月9日から12日の間に未遂を含む13件が報告され、被害総額は1億円以上にのぼっています。警察はこれらの事件についても、逮捕された4人が関与しているとみています。