
経済アナリストとして活躍し、「モリタク」の愛称で親しまれた森永卓郎氏が1月28日、67歳という若さで旅立ちました。原発不明がんによる死去です。
森永卓郎氏は闘病中も、メディアへの出演を続けました。膵臓がんステージ4の診断を受けた後も、病状や高額な治療費について赤裸々に語る姿は、多くの人々に勇気を与えました。
宣告された余命よりも長く生き、長男と最後の花見を楽しんだ森永卓郎氏。しかしその後、がんの転移が示唆され、体調は急速に悪化しました。最後のメディア出演となったのは、亡くなる前日の1月27日でした。
「最後まで闘いながら死ぬのが私の生きざま」という森永卓郎氏の言葉通り、彼は最期の瞬間まで情報発信を止めませんでした。経済アナリストという本業だけでなく、ミニカー収集家としての顔も持つ、多彩な人物だったのです。
森永卓郎氏の残した言葉と、がんと真正面から向き合い続けた生き様は、多くの人々の心に深い感銘を与えたことでしょう。
ネット上では、「余命宣告を受けた人間の理想的な生き様を見せてくれたような気がする」「文字通り命懸けで走り続けた方でした」「本当に楽しい放送ありがとうございました」などの声が寄せられています。
森永卓郎氏の経歴と活動内容
東京都出身の森永卓郎氏は東京大学経済学部を卒業後、日本専売公社に入社し、経済企画庁に出向するなど、経済の第一線で活躍してきました。
独立後は経済アナリストとして、マクロ経済や労働経済を専門に多数の著書を執筆。2003年には「年収300万円時代」の到来を予測した著書が大きな反響を呼びました。
『年収300万円時代を生き抜く経済学』『ザイム真理教』『こんなニッポンに誰がした』などの著書が有名です。また、国の政策を鋭く批判しつつ、わかりやすい解説でテレビやラジオに多数出演し、幅広い層から支持を集めました。
2006年からは獨協大学経済学部の教授を務め、2016年には「RIZAP」で大幅なダイエットに成功しています。2023年末にがんを公表してからも、闘病生活を送りながら精力的に活動を継続していました。
病状や高額な治療費、限られた余命について赤裸々に語る一方、2024年4月には長男と最後の花見を楽しむなど、生きる喜びも忘れませんでした。