
台湾の衛生福利部は11月21日、東京電力福島第一原子力発電所事故以降に導入されていた日本産食品に対する輸入規制を同日付で完全撤廃すると発表しました。今回の撤廃により、全ての日本産食品に求められていた産地証明書の添付措置や、福島、茨城、栃木、群馬、千葉の5県産食品に対する放射性物質検査報告書の提出義務が廃止されることになりました。
台湾は2011年の原発事故を受けて5県産食品の輸入を禁止していましたが、その後段階的に規制を緩和してきました。2022年には大幅な規制緩和を実施し、日本国内で流通する全ての食品が輸入可能となりましたが、産地証明書や放射性物質検査報告書の提出義務、水際での全ロット検査が残されていました。今年9月に規制撤廃の方針を対外的に公表し、60日間の意見公募を経て年内の実現を目指していました。
衛生福利部の食品薬物管理署によると、2011年から今月までに日本産食品に対して実施した約27万件以上の放射性物質検査では、全てのケースで台湾の安全基準を満たしており、不合格率はゼロでした。同署は国際原子力機関の情報に基づき、日本政府が適切な監視と対応措置を講じていると説明し、放射性物質による追加的な被ばくリスクは「無視できる水準」と判断しました。
今回の規制撤廃により、東日本大震災後に55の国・地域で実施されていた日本産食品の輸入規制は、5つの国・地域にまで減少することとなります。現在も規制を継続しているのは中国(香港・マカオを含む)、韓国、ロシアのみです。日本政府は外務省や農林水産省を通じて、台湾による今回の決定を「被災地の復興を後押しするもの」として歓迎しています。内堀雅雄福島県知事は「このたびの輸入規制の撤廃は、福島の復興をさらに前進させる大きな力となります」とコメントしています。
中国の輸入停止と対照的な台湾の対日支援姿勢
今回の台湾による規制撤廃は、中国の動きと対照的な展開となっています。中国は11月19日、高市早苗首相の台湾有事を巡る国会答弁に反発し、日本産水産物の輸入を事実上停止する措置を講じました。高市首相は11月7日の国会答弁で、台湾有事が集団的自衛権を行使できる「存立危機事態になり得る」と発言し、これに中国側が強く反発していました。中国外務省は高市首相に対して答弁の修正と撤回を要求しています。
こうした中、台湾の頼清徳政権は対照的に対日友好姿勢を誇示しています。頼清徳総統は11月20日、自身のSNSに「きょうの昼食はおすしとみそ汁です」と日本語で投稿し、鹿児島産のブリと北海道産のホタテを食べる写真を公開しました。林佳竜外交部長も同日、「日本産のホタテの刺身を大皿で注文して、日本を応援します」とSNSに投稿しました。林外交部長は立法院で「台湾人は日本への訪問を増やし、日本製品をもっと購入し、日本との友好関係を示すべきだ」と述べ、中国共産党のいじめ行為を阻止するために日本を支援する必要性を強調しました。












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