回転寿司チェーンに対する迷惑行為が話題となりました。その迷惑行為などへの対策として、回転寿司チェーンの「すし銚子丸」は、回転レーンを使った寿司の提供を終了すると発表しました。
3月3日にすし銚子丸は公式Twitterで、「銚子丸は回転寿司じゃなくなります」と投稿。続けて「クルクル回るなかから選ぶ楽しみがなくなるのはやはり淋しさがありますが、ご理解いただけますと幸いです。また、お皿の色で価格を覚えているお客様も多くいらっしゃると思いますが、フルオーダー導入後は、商品とお皿の色が必ずしも一致しない場合があります」と、回転レーンでの寿司提供の廃止とシステムの変更を告知しました。
すし銚子丸によると4月26日までに順次、回転レーンを使った寿司の提供を終了し、全店舗でタッチパネルを用いたオーダー制に切り替えるとのことです。
すし銚子丸は先月、共用のガリの箱のなかに電子タバコの吸い殻を入れられるなどの迷惑行為を受け、テーブルに醤油やわさびなどを置かず、客ごとに提供する運用方法に変更しています。さらなる迷惑行為の対策として、今回の回転レーンでの寿司提供の廃止を取り決めたとされます。
なお、回転レーン自体が廃止されるわけではなく、回転レーンを用いた寿司の提供のみが廃止され、商品の紹介POPなどは引き続き流れるとのことです。すし銚子丸は「安心して食事を楽しんでいただけますよう取り組んで参ります」とコメントしました。
この件についてネット上では、「回転寿司の店舗が少なくなってしまうのは残念」「回転レーンから寿司を取る楽しみを奪わないで」という反対意見がある一方で、「いち消費者として、回転レーンの廃止は妥当な判断」「個人的には大歓迎」という賛成意見もあがっています。
ほか回転寿司チェーンも迷惑行為対策を加速
SNSを中心に回転寿司チェーンの迷惑行為が話題になったことで、各社がその対策を加速させています。「くら寿司」は3月2日に、回転レーンでの迷惑行為防止に向けた「新AIカメラシステム」を全店舗に導入したと発表。このシステムは、回転寿司業界で初の試みだとされています。
一方「スシロー」は、店舗における迷惑行為の動画がSNSに掲載されたことを受け、2月3日に「店舗運営方法の一時変更について」を発表しました。内容は以下の通りです。
- レーンでは注文された商品のみを提供。商品の注文はタッチパネルから行う
- テーブルにある食器や調味料は、希望すればスタッフが交換してくれる
- 誤ってレーン上の商品に触れることを減らすため、席とレーンの間に透明なアクリル板を順次設置する
すし銚子丸だけでなく、くら寿司やスシローなど各社チェーンが迷惑行為への対策を講じています。今後の動向にも注目していきます。