
国内債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが大幅に上昇しています。17日の取引では前週末比0.015%高い1.72%に上昇し、2008年6月以来およそ17年半ぶりの水準となりました。さらに同日中には一時1.73%まで上昇する場面も見られ、債券価格の下落が続いています。
この金利上昇の背景には、高市早苗政権が掲げる大規模な経済対策による財政悪化への警戒感があります。高市首相は16日午後、首相公邸で木原官房長官や片山さつき財務相ら関係閣僚と総合経済対策について協議しました。協議後に片山財務相は記者団に対し、経済対策の規模について「17兆円より大きくなる」と明言しました。政府関係者によると、電気・ガス料金を来年1月から3月の間、月平均で2000円程度補助するなどの施策が含まれており、対策の規模は17兆円を超える見通しです。
経済対策の規模が市場の想定以上に膨らむ見通しとなったことで、財政悪化に対する不安が強まり、金利に上昇圧力がかかりました。市場関係者からは「規模が大きくなればなるほど財政が一段と悪化する懸念が高まり、金利が上昇するリスクもある」との声や、「予算が上積みされれば今後も上昇の可能性は高くなる」という指摘が出ています。
さらに、内閣府が17日発表した2025年7~9月期の国内総生産(GDP)速報値も金利上昇を後押ししました。実質の季節調整値は前期比0.4%減、年率換算で1.8%減と、6四半期ぶりにマイナス成長となりました。米国の通商政策の影響により輸出が減少したほか、住宅投資が建築物省エネ法等改正に伴う駆け込み需要の反動で大幅なマイナスとなったことが主因です。
このマイナス成長を受けて、城内実経済財政相は「政府は『責任ある積極財政』の考え方の下、戦略的に財政出動を行い、力強い経済を構築する」との談話を発表しました。「総合経済対策を早急に策定し、今の国民の暮らしを守るとともに、日本経済の強さを取り戻すための取り組みを進める」と強調しており、高市政権が打ち出す経済対策が進めやすくなるとの見方も金利上昇を後押しする形となりました。
専門家は一方向的な上昇は続かないと予測
債券市場の専門家は、今後の長期金利の動向について慎重な見方を示しています。SMBC日興証券の田未来シニア金利ストラテジストは「長期金利は週内に1.73%程度まで上昇する余地があるものの、金利水準の高さから一定の投資妙味もある。一方向的な金利上昇は続かない」と分析しています。
田氏は補正予算規模について「想定内のレンジの上限に近いという印象」とし、財政規律の緩みが意識されてイールドカーブはベア・スティープニング(短期より長期の金利上昇が大きい状態)していると指摘しました。一方で「20年債入札が無難に通過すれば、超長期ゾーンの金利上昇圧力は一旦落ち着く可能性がある。それに伴い1.7%台で推移している10年債にも押し目買いが入ってくるのではないか」との見方も示しています。
政府は21日にも経済対策を閣議決定する予定で、その規模は20兆円を超える方向で調整が進んでいます。2025年度補正予算案の一般会計の歳出規模は17兆円程度になる見通しで、2024年度の13.9兆円から大幅に増加することになります。今後の金利動向は、この経済対策の詳細な内容と、それに対する市場の反応次第となりそうです。
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