
兵庫県警外事課と生田署などは11月26日、外国人留学生を法定の上限を超えて働かせたとして、入管難民法違反(不法就労助長)の疑いで、人気ラーメンチェーン店「神戸ラーメン第一旭」を運営するアサヒフーズ(神戸市中央区)の社長・田口隆弘容疑者(79歳)の男ら計6人を逮捕しました。逮捕されたのは社長のほか、店舗運営を統括する関連会社の61歳の社員の男、そして神戸市内にある直営4店舗でそれぞれ店長を務める35歳から43歳の男4人です。店長のうち3人は中国籍でした。
警察の発表によりますと、社長や運営統括の男らの逮捕容疑は、店長4人と共謀の上、2022年12月から2025年6月にかけての約2年半の間、神戸市中央区内の店舗において、20代から30代のベトナム国籍と中国籍のアルバイト計10人に対し、法律で定められた留学生の就労上限である週28時間を超えて違法に労働させた疑いが持たれています。さらに、資格外活動の許可を得ていない外国人や、在留期間を過ぎたまま滞在している外国人を働かせていた疑いもあり、逮捕された6人はいずれも容疑を認めているということです。
注目すべき点として、確認された不法就労の実態は極めて深刻です。最大で週80時間から90時間を超えて勤務していたケースもあったとされており、法定上限の3倍以上の長時間労働が行われていました。今回の事件発覚の端緒となったのは、店の関係者から寄せられた「オーバーステイの人がいる」などという情報提供でした。これを受けて生田署が捜査を開始し、今年6月にはアルバイト従業員1人を入管難民法違反の疑いで逮捕しています。その後、警察が押収したタイムカードや給与明細などの客観的証拠を精査した結果、組織的な不法就労の実態が確認されました。警察は人手不足が背景にあるとみて調べを進めています。
地域に愛された名店での違法実態、社会に広がる衝撃
今回摘発された「神戸ラーメン第一旭」は、地元・神戸では知らぬ者のいない有名店です。テレビや雑誌などのメディアでは度々「神戸を代表するラーメン店の一つ」として紹介され、観光客や地元住民から長年親しまれてきました。運営会社であるアサヒフーズのホームページによりますと、同社は神戸一の繁華街である三宮や元町周辺で直営4店舗を経営しており、その他にも神戸市灘区などでフランチャイズ店舗を展開するなど、地域で重要な位置を占めています。
しかし、その華やかな評判の裏側では、外国人留学生を安価な労働力として酷使する組織的な不法就労が行われていました。人手不足が叫ばれる飲食業界において、人気店がコンプライアンスを軽視し、立場の弱い留学生の労働力に違法に依存していた今回の事件は、地域社会に大きな衝撃を与えています。なお、同じ「第一旭」の屋号を持つ京都市の別の店舗「本家第一旭」は、独立した別企業であることを注意喚起する文書をホームページに掲載し、混同を避ける対応を取っています。












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