国連人権理事会の専門家が7月下旬に来日し、ジャニーズ事務所のジャニー喜多川前社長による性加害を訴える元所属タレントらへの聞き取りを行うことが分かりました。国連人権理事会の「ビジネスと人権」の作業部会は企業の人権上の取り組みを調査するため、7月24日から8月4日までの期間、東京、大阪、愛知を訪れます。
専門家は政府や自治体、企業などの関係者と面談するとのことです。関係者と面談する中で、ジャニーズ事務所のジャニー喜多川前社長に対する性加害を訴える元所属タレントからの聞き取りも行われます。複数の人が聞き取りに応じる意向を示しています。
また、7月になり元所属タレント7人が「ジャニーズ性加害問題当事者の会」を結成。ジャニー喜多川前社長から被害を受けたと訴える7人が参加しており、代表の平本淳也氏は「小さな力でもまとまっていけば強い相手に向かっていけると思っている。ジャニーズ事務所に対してまず向き合い、そして認め、うそ偽りなく私たちと対話をしてほしいという姿勢でやっていきたい」と語りました。
デヴィ夫人のジャニー氏擁護に対して松崎氏が批判
デヴィ夫人は18日に自身Twitterで、ジャニー喜多川前社長の性加害に対して「特別な世界、関係性というものはある」と指摘し、その上で「昨今の流れは偉大なジャニー氏の慰霊に対する冒涜、日本の恥である」という内容を投稿しました。
デヴィ夫人のこの考えについて、被害を訴えている元ジャニーズJr.のカウアン・オカモト氏は19日、「まだ性について何も理解できていない子供に対して性的な行為を行うのは極めて卑怯です」とTwitterで反論しています。
また、ハリウッド俳優として活躍中の松崎悠希氏も同日に、「ほらね。デヴィ夫人が『これまでの恩』を使ってジャニー喜多川の性犯罪を揉み消しに走ってるでしょ。そういう異常な価値観の世界なのよ、日本の『ゲーノーカイ』は」と、皮肉交じりに主張。
また、被害を訴えるカウアン・オカモト氏のツイートを引用する形で、「このあまりにも常識的な内容を、ジャニー喜多川から被害を受けたカウアンさんご本人から言われないと気付けないくらい、日本の『テレビ業界の住人』は『恩の支配』に汚染されてる」と指摘しました。
ジャニー喜多川前社長による性被害が告発されてから、この問題をめぐってさまざまな議論が交わされています。今後の専門家来日の動向にも注目が集まります。