ドル指数が4年ぶり安値更新、円高進行で世界の投資家が警戒感強める

ドル指数が4年ぶり安値更新、円高進行で世界の投資家が警戒感強める

27日のニューヨーク外国為替市場は大きな変動に見舞われました。円相場が一時1ドル=152円台前半まで急騰し、ドルの総合的な強さを示す「ドル指数」は96台と2022年2月以来の低水準に落ち込みました。トランプ米大統領がドル安を不安視していない姿勢を示したことが、市場心理に大きな影響を与えています。

日本時間27日、片山さつき財務相はG7財務相会合後の会見で「必要に応じて米当局と緊密に連携しながら、適切な対応をとっていく」と述べました。この発言により日米金融当局による為替介入の可能性が市場で意識され、円は日本市場で2025年11月7日以来およそ3カ月ぶりの円高水準となりました。その後、ニューヨーク市場でもドル売りの流れは止まりませんでした。

トランプ氏は記者から急速なドル安進行を懸念していないか問われ「いや、グレートだ」と答え、「ドルが公正な水準、価値に見合った水準に落ち着くことを望んでいる」とも語りました。この発言が市場に伝わると、昨年10月後半以来となる1ドル=152円10銭近辺を付ける場面がありました。

世界的なドル売り圧力は各通貨ペアに波及しています。対ユーロでは一時1ユーロ=1.20ドル超まで上昇し2021年6月以来の高値を更新。対スイスフランでは一時1ドル=0.76フラン台と2015年以来のドル安・フラン高水準に達しました。この幅広い通貨に対するドル売りが、ドル指数の急速な低下につながっています。

金融市場全体へのリスク懸念が高まる

ドル安の背景にあるのは、米国の利下げ期待と政治的不確実性です。トランプ政権は米連邦準備理事会(FRB)への利下げ圧力を強めており、独立性が求められる運営への政治介入も深刻なリスクとなっています。さらに関税問題など地政学的リスクもドル下落基調を支えています。

市場では、ドル安のリスクをヘッジする動きが目立っています。バンク・オブ・アメリカが世界のファンドマネジャー約200人を対象にした1月の調査では「ドルのショート(売り持ち)」が最大級の取引になっています。オーストラリアの年金基金大手も「米国が金利を引き下げる見通しがあることから、ドルが弱まる」との理由でドル建て資産への為替ヘッジを増やしています。

金融市場全体への影響を警戒する向きも多くあります。低金利の円を借りて高利のドル建て資産に投資する「円キャリー取引」の逆回転が懸念されており、グローバルな金融システムへの波及リスクが高まっています。米国債に対する投資家の信認が失われれば、世界の金融市場を大きく揺るがす可能性も指摘されています。

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