東京都議会でカスハラ防止条例が全会一致で可決・成立 2025年4月から施行

10月4日、東京都議会では全国で初めてとなるカスタマーハラスメント(カスハラ)防止条例を全会一致で可決・成立しました。この条例では、カスハラを「客から就業者に対しその業務に関して行われる著しい迷惑行為で、就業環境を害するもの」と定義し、何人もカスハラを行ってはならないと明記しています。

また、客や事業者には、カスハラの防止に向けた対応を取る責務が課せられる一方で、客の権利を不当に侵害しないよう留意することも求められています。

小池百合子知事は会見で、「快適な消費生活や事業の継続のための独自の規範として条例が機能すると考えている。現場で適切に運用されるよう具体的なガイドラインの中身を詰めていきたい」と述べました。

罰則規定はなく、2025年4月1日から施行される予定です。東京都議会ではこのほか、物価高騰対策として支払額の10%をポイント還元するキャンペーンの実施や、公立学校の給食費無償化を全自治体で実現するための支援拡充などを盛り込んだ、総額377億円の補正予算案も可決されました。

ネット上では、「カスハラに対して罰則がないのは、カスハラが野放しになっていて罰則も何もない今の状態と変わらないと思う」「罰則がないとはいえ、カスタマーハラスメントが社会的に問題視され、具体的な対策が進められていることは評価できます」などの意見が寄せられています。

大手電機メーカーのカシオ計算機、カスハラ防止の対策を進める

大手電機メーカーのカシオ計算機は、コールセンターにおけるカスハラの増加を受け、2023年、社内でカスハラ対応方針をまとめました。

きっかけは、スタッフへの中傷や製品とは無関係のクレームの増加でした。ベテランのスタッフであっても、「おまえは新人か?答えろ!」などの侮辱的な発言を受けたり、「私が教育します」と言われて一方的に長時間話し込まれたりするケースがあったとのことです。

コンシューマお客様相談センター 第一お客様相談室の向山徳一室長は、「高齢の方が多くコロナ禍もあって増えたという印象がある。カスハラを受け続けると退職や休職に繋がる可能性があるので危機感を持って対応した」と述べています。

同社では、社員などが遭遇した客との理不尽なやり取りを専用のホームページで共有・分析。高額な賠償要求や長時間の拘束などはカスハラだと判断し、対応を断っても良いとしました。

今後は同業他社と協議会を立ち上げ、業界をあげて対策を進めていく方針です。向山徳一室長は「カスハラには各社困っていると思うので、協議会という場で対策に向けて意見を交換してお互いの職場環境を良くしていきたい」とコメントしています。

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