世界初の歯周病治療器が承認 機械的除去と殺菌を同時に行う画期的な治療法

歯周病治療に革命が起きています。東北大学発のベンチャー企業・Luke株式会社(本社:宮城県仙台市、代表:菅野太郎・杉本知久)が開発した「ブルーラジカル(Blue Radical)P-01」が、世界初の歯周病治療器として日本で承認されました。
開発者の菅野太郎教授は、「機械的除去と殺菌を同時に行う画期的な治療法」と語っています。超音波振動と青色レーザーを組み合わせることで、歯垢と細菌を99.99%除去できるとのことです。
歯周病は近年増加傾向にあり、さまざまな全身疾患のリスクを高めることが知られています。「ブルーラジカルP-01」は、従来の外科的処置を必要とせず、患者の負担を大幅に軽減します。
この医療機器は17年の歳月をかけて開発されたとされており、東北大学の佐々木啓一名誉教授は、「イノベーションが起きにくいが、我々はイノベーションを起こそう、歯科医療の面からのイノベーションの歩みを見せていきたいということがあって、このプロジェクトもここまでやってこれたのだと思う」と評価しています。
菅野太郎教授は治療効果の持続性を強調しつつ、日常の歯みがきの重要性も指摘しています。歯周病予防と治療の新時代の幕開けとなりそうです。
ネット上では、「ぜひ保険適用して欲しい」「早く地元のクリニックでもこの治療が受けられるようになって欲しい」「従来の治療方法との差がそんなにあるようには思えない」など、賛否の意見が寄せられています。
「ブルーラジカルP-01」とは?歯周病の原因と対策
「ブルーラジカルP-01」は、2024年に厚生労働省の認可を受けた画期的な歯周病治療器です。過酸化水素と405nmの青色レーザーを組み合わせたラジカル殺菌技術を採用し、99.99%という驚異的な殺菌効果を発揮します。従来の治療法と比べて痛みが少なく、効果も3ヶ月間持続するのが特徴です。
歯周病は、細菌感染による炎症性疾患です。歯ぐきや歯を支える骨が溶ける病気で、初期段階では痛みがほとんどありません。原因は歯垢(プラーク)中の細菌で、適切な歯磨きを怠ると進行します。
歯周病は多くの人が抱える問題ですが、特に女性は要注意です。生理や妊娠時期にはホルモンの影響で歯周病のリスクが高まるほか、プレボテーラインターメディアという歯周病菌は女性ホルモンを好むことでも知られています。
歯周病の早期発見には自己チェックが有効です。例えば、口のネバつき、歯磨き時の出血、口臭などの症状がある方は、早めの歯科医院での診察が推奨されます。新技術の登場で、歯周病治療の未来が明るくなることが期待されます。