お笑いタレントの松本人志氏が、「週刊文春」の記事によって名誉を毀損されたとして文藝春秋に起こしていた裁判が、松本人志氏側の訴え取り下げにより終結しました。8日午後5時頃、X(旧Twitter)で報告しました。
松本人志氏は、裁判を進める中で関係者と協議を重ねた結果、強制性の有無を直接示す物的証拠がないことを確認。これ以上多くの方々に負担や迷惑をかけることを避けるため、訴えを取り下げる決断に至ったとのことです。
また、松本人志氏は過去に女性らが参加する会合に出席していたことを認め、「参加された女性の中で不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直にお詫び申し上げます」とコメントしています。
一方で、相手方との間で金銭の授受は一切なかったことを強調しています。他の関係者との間でも同様であると述べました。
松本人志氏は、一連の出来事によりファンや関係者、後輩芸人たちに多大な迷惑と心配をかけたことを謝罪しており、今後も応援してほしいと呼びかけています。
ネット上では、「事実無根とは何だったんでしょう」「一般人なら到底しないような女遊びをくり返していたのは事実ですよね」「つまりは負けと同じですよね」など厳しい意見が寄せられています。
吉本興業と週刊文春がそれぞれコメントを発表
お笑いタレントの松本人志氏は週刊文春に掲載された記事において、女性に性的な行為を強要したと報じられたことで名誉を傷つけられたとし、発行元である文藝春秋をはじめとする関係者を相手取り、損害賠償5億5,000万円と記事の訂正を求める訴訟を提起していました。
松本人志氏の訴え取り下げを受け、吉本興業は「弊社といたしましては、関係各所およびファンの皆様にご心配とご迷惑をおかけしましたこと、改めてお詫び申し上げます。松本人志の活動再開につきましては、関係各所と相談の上、決まり次第、お知らせさせていただきます。」とコメントしました。
週刊文春側は「本日お知らせした訴訟に関しましては、原告代理人から、心を痛められた方々に対するお詫びを公表したいとの連絡があり、女性らと協議のうえ、被告として取下げに同意することにしました」とした上で、「なお、この取下げに際して、金銭の授受等が一切なかったことは、お知らせのとおりです」と報告しました。
今回の訴訟取り下げにより、法廷での争いには終止符が打たれましたが、報道と人権のバランスについては今後も議論が続きそうです。