三菱UFJ銀行の元行員が17億円超を窃盗 山崎由香理被告、第2回公判でも全面的に容疑を認める

三菱UFJ銀行の貸金庫から金塊や現金を盗んだとして窃盗の罪に問われている元行員・山崎(旧姓:今村)由香理被告(46)の第2回公判が、2025年5月19日、東京地方裁判所で開かれた。山崎被告は、前回の初公判に続き、追起訴された内容についても全面的に認めた。
この事件は、山崎被告が在職中に管理を任されていた貸金庫を悪用し、顧客の金品を繰り返し盗んでいたというもの。警視庁によると、被害は練馬支店と玉川支店の2か所で発生し、確認されている被害総額は17億円を超える。被害者は少なくとも70人以上にのぼり、銀行はその一部について補償対応を行っている。
罪をすべて認めた被告 量刑の行方は
第2回公判で審理されたのは、玉川支店での現金1650万円の窃盗に関する起訴内容である。山崎被告はこの内容についても「間違いありません」と述べ、争う姿勢を見せなかったという。すでに初公判では、練馬支店での金塊窃盗について「全部認めます」と明言しており、今回も同様に全面的に認めた形である。
山崎被告は、2014年頃から投資やギャンブルで多額の借金を抱え、債務整理の手続きを行っていたことが判明している。弁護側はこうした経済的背景をふまえ、生活苦から犯行に及んだと主張している。一方、検察側は被害の規模と社会的影響の大きさを重視し、悪質かつ常習的な犯行であると厳しく指摘している。
当日は一般傍聴席に多数の希望者が詰めかけたが、整理券の抽選が行われるなど注目度の高さがうかがえた。次回は7月に審理が行われる予定。