元銀行員による巨額窃盗事件で実刑12年求刑 被害総額は17億円から18億円相当

三菱UFJ銀行の貸金庫から顧客資産を窃盗した事件で、東京地方裁判所は18日、山崎由香理被告(47)に対する検察側の論告求刑公判を開きました。検察は懲役12年の実刑を求刑しています。

公判では、当初発表されていた被害額を大きく超える実態が明らかになりました。山崎由香理被告は練馬支店と玉川支店で窃盗を繰り返し、約100名の顧客から総額17億円から18億円相当の資産を不正取得していたと自供しています。

被告は「FX取引などの損失を穴埋めするつもりだった」と動機を説明した上で、「全部認めさせていただきます」と起訴内容を認めています。また、法廷では「悪人は私一人で、三菱UFJを悪く思わないでください」と勤務先を擁護する発言も行いました。

ネット上では、「容疑者の彼女も悪いが、ここまで巨額な金額の窃盗事件になるまで気づけなかった三菱UFJ銀行にも何らかの厳しい行政処分が必要だと思う」「巨額の横領って、結局はやったもんが勝つのでしょうね」「一人が罪を償えばその汚れが取れるような簡単な物ではないことはわかってるのだろうか」などの意見が寄せられています。

被告側の謝罪と弁解 「自分を見失っていました」

山崎由香理被告は法廷で自身の心理状態について詳細な説明を行いました。犯行の背景として、FX投資の失敗や競馬による借金が膨らんだ結果、最初は100万円程度から始まった不正行為が徐々に拡大し、最終的には数千万円単位の金額を扱うようになったと振り返っています。

特に注目されるのは、被告が自らをギャンブル依存症だったと自覚している点です。犯行動機についても「何とか返さなければならない」という切迫した思いが先行し、正常な判断能力を失っていたと説明しています。

法廷では感情的になる場面も見られ、「自分を見失っていました」と涙ながらに自身の行為への後悔を表明しました。

今後の展望として、被告は積極的な社会復帰への意欲を示しています。被害者への責任を果たすため、出所後は真摯に働いて可能な限りの賠償金捻出に努めたいと述べています。

一方、弁護団は組織的犯行ではなく個人の場当たり的な行為だったとして情状酌量を求め、検察側求刑の12年に対し5年の懲役が適切との見解を示しています。現在までに回収された資産は約860万円にとどまっており、被害回復への道のりは長期に及ぶ見通しです。

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