
トランプ米大統領は12日、米海軍がホルムズ海峡においてイランに関係する船舶の通行を阻止する「逆封鎖」の措置を開始すると表明しました。パキスタンのイスラマバードで21時間にわたり行われたイランとの直接交渉が合意に至らず頓挫したことを受け、軍事・経済的な圧力を再び最大級まで高める狙いです。
トランプ氏は自身のSNSを通じて、「国際水域においてイランに通航料を支払ったすべての船舶を捜索・阻止するよう命じた」と投稿しました。米中央軍の発表によれば、日本時間13日午後11時から、ペルシャ湾やオマーン湾に面するイランの港湾に出入りするすべての海上交通を封鎖します。ただし、ホルムズ海峡を経由してイラン以外の国へ向かう船舶の航行は妨げないとしています。また、米海軍はイランが敷設した機雷の除去作業も開始し、ミサイル駆逐艦や水中ドローンを投入する計画です。
今回の事態の引き金となったのは、11日から12日にかけて行われた米国とイランの停戦交渉です。米側を代表したバンス副大統領は、ウラン濃縮の停止やホルムズ海峡の全面開放など6項目にわたる「最終かつ最善のオファー」を提示しましたが、イラン側が核開発の断念を拒否したことで決裂しました。トランプ氏は「イランを1日で制圧できる」と軍事力を誇示し、攻撃再開をちらつかせて交渉を有利に進めようとしています。一方でイラン側も、「米国の過度な要求が原因だ」と反発しており、イラン革命防衛隊は米軍艦の接近を停戦協定違反として厳しく対処する構えを見せています。
中東情勢の緊張波及と原油市場への懸念
米イラン間の交渉決裂を受け、周辺国でも緊張が急激に高まっています。イスラエル国防軍は12日、イランとの戦闘再開に向けた準備に着手したと報じられました。イスラエルは8日の一時停戦合意以降、イランへの直接攻撃を自制してきましたが、司令官は「政治的決定がなされた場合に迅速な攻撃を可能にする」として警戒態勢を強化しています。さらに、レバノン南部の親イラン武装組織ヒズボラとの戦闘も続いており、地域全体が戦火の拡大という危うい局面に立たされています。
世界の原油輸送の約2割を担うホルムズ海峡での混乱は、エネルギー市場にも深刻な影を落としています。海上封鎖による供給網の分断が現実味を帯びるなか、原油価格の高騰が世界経済の重荷となる懸念が強まっています。トランプ氏による今回の「逆封鎖」は、かつてベネズエラに対して行われた経済封鎖を彷彿とさせますが、エネルギーの要所であるペルシャ湾での実施は市場への影響があまりに大きく、米国内の有権者からの反発も予想されます。双方とも交渉継続の可能性には含みを持たせていますが、22日に期限を迎える一時停戦までに妥協点を見いだせるか、国際社会は固唾をのんで見守っています。
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