
山口県の岩国刑務所で今年も矯正展が開催されました。37回目の開催となったイベントでは、刑務所作業製品の販売や地域の団体によるステージ発表、キッチンカーなどの出店が催されました。約2100人が訪れた「岩国矯正展」をレポートします。
<目次>
岩国刑務所について
岩国刑務所は、中国地方で唯一の女性受刑者のみを収容している刑務所です。女性の受刑者は男性の約10%に留まっているため、全国に8箇所しか刑務所がありません。男性受刑者を収容する刑務所は刑期の長さや犯罪の性質によって分られていますが、女性刑務所の場合は量刑の軽い人から重い人まで一緒の刑務所に収容されます。
岩国刑務所の受刑者の約40%は60歳以上が占めており、全国の刑務所と同様に高齢化が進んでいるそうです。
また、刑務所内では社会復帰に向けた取り組みの一環として、フォークリフトやボイラーなどの資格取得の支援も行っています。出所後の元受刑者から免許の再発行について問い合わせがあることから資格が更生の一助となっていることがわかります。
人気コーナーの刑務所見学

「岩国矯正展」の人気コーナーのひとつが刑務所の中を見て回る「所内見学」です。開場後すぐに行列ができていたことから注目度の高さがうかがえました。
刑務所内では受刑者が生活しています。プライバシー保護のために、録画・録音できるスマートフォンの使用が禁止されており、カバンからの取り出しも許可されていませんでした。また、受刑者との接触を防ぐために昼食を取る12時から13時の時間帯に見学会を実施していない点も印象的でした。

所内見学ではグラウンドや洗濯工場、美容室を順番に周り、刑務所での生活を知ることができます。単独室が再現された模擬居室も展示されていました。居室の広さは3畳でテレビも備えられているそうです。受刑者の食事のサンプルも展示されており、栄養士が3食きちんと管理していることがうかがえました。また、女性受刑者の刑務所のため、居室着にワンピースが含まれているなど衣服のラインナップが充実している点も印象的でした。
展示即売コーナーでは山口刑務所も出店

大盛況だった展示即売会を振り返っていきます。まずは岩国刑務所と同じ県にある山口刑務所のブースを訪れました。

ブース内には、他の矯正展で人気なビアグラスや小ぶりな丸皿などが並んでおり、山口刑務所の専用窯で作られた陶器も販売されていました。この陶器には「松姫山(しょうぎざん)」の窯印がついており、矯正展などのイベントでしか購入できないのが特徴です。

また、丸椅子やベンチも目玉商品のひとつ。杉の表面を焦がした「焼杉」の製品は必要な技術力も高く、数多くは作れないそうです。

続いて中国地方にある刑務所のブースを巡りました。島根県にある松江刑務所のブースでは2024年に開発した手回し焙煎器を販売していました。

岡山刑務所のブースでは備前焼が販売されていました。受刑者の繊細な技術が光る製品を求めて多くの人で賑わっていました。
地域住民と交流ができるブースが多数出店

刑務所前の砂利エリアでは朝市が開催されていました。地域に農家など一次産業を営む世帯が多いことから、野菜や果物の加工品、魚などを直接売買できるようになっています。この朝市は岩国矯正展の会場前から繁盛しており、昼前には売り切れていました。

岩国刑務所がある錦見地区で地域活性化の活動を行う「にしみ地区まちづくり協議会」も出展。地域活動をまとめたパネルを展示していました。

ボランティアで更生保護活動を実施している「岩国地区更生保護女性会」も出展していました。岩国れんこんなどの商品販売やワークショップのスペースを設けており、活動の紹介や募金活動も実施していました。

また、子どもに人気があったのが、消防車やパトカー、白バイ、自衛隊車両の試乗です。警察官の制服に着替えて白バイにまたがる姿も見られました。
地域と共存する刑務所を実感できる矯正展

女性刑務所が収容されている「岩国刑務所」の矯正展では家族と一緒に訪れている人たちも多く、アットホームな地域のお祭りを楽しむことができました。地域と共存する刑務所の姿が見られるイベントでした。
岩国刑務所の基本情報
最寄り駅はJR西岩国駅。駅からは徒歩5分程度の距離にあります。
所在地
〒741-0061 山口県岩国市錦見6-11-29
交通手段
●JR西日本岩徳線「西岩国駅」下車徒歩5分
〇岩国刑務所
お問い合わせ
0827-41-0138(作業)















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