2018年に南部パタゴニア地方で新種の草食恐竜が発見され、いままで調査が進められてきました。アルゼンチンの古生物学者は18日、この首が長い草食恐竜が世界最大級であったと発表しました。
発見された化石から全長約30メートル、体重50トンと推定され、古生物学者は「この恐竜の大きさは、本当に驚くべきものです。大腿(だいたい)骨は1.9メートルを超えています」と説明しています。
大腿骨だけで約2メートルあり、これは大人3人がかりでようやく持ち上げられる大きさだと言います。そしてあまりの大きさに、研究所へ運搬車で運ぶ際、何度も横転してしまったとのことです。
1億年ほど前の白亜紀後期に生息し、化石には転倒した痕跡があったので、恐竜の名前はハードボイルドを意味する「チュカロサウルス・ディリピエンダ」と命名されました。古生物学者は「コロソサウルスグループの非常に大きな恐竜です。パタゴニア(アルゼンチン南部)に生息していました」と語っています。
ネット上では、「こういった新種の恐竜とか聞くとワクワクする」「恐竜の謎が少しずつ解明されていくと良いですよね」「ジュラシックパークみたいに恐竜を復活させてほしい」などの意見が寄せられています。
日本でも新種の恐竜を発見|テリジノサウルス類
2022年5月、日本の北海道大学などの研究グループが新種の恐竜を発表しました。2000年に北海道中川町で地元の化石愛好家が見つけ、研究を続けた結果、新種の恐竜のものだと判明しました。
新種の恐竜だと発見した人物は、北海道大学総合博物館の小林快次教授です。新種の恐竜は10センチを超える大きな爪が特徴的で、全長は3メートル以上が想定されています。
また、筋肉の付き具合や爪の先に力を伝える効率が、多くのテリジノサウルス類よりも小さかったとみられており、手を熊手のように使って木の枝をたぐり寄せ、葉っぱなどを食べていた可能性が高いとのことです。
海岸にすむ恐竜であるとされ、爪の化石を分析するとテリジノサウルス類だと判明。新属新種として「パラリテリジノサウルス・ジャポニクス」と命名されました。この名前の意味は、「日本の海岸にすむテリジノサウルス」だとされます。
パラリテリジノサウルスは日本で発見されたテリジノサウルス類として3例目で、日本において最も新しい時代のテリジノサウルス類の化石となります。古いものは1億年以上前の地層から見つかっているとのことです。