19日の東京株式市場で日経平均株価は7日伸ばし続け、終値は3万0808円35銭とバブル経済崩壊後の高値を更新しました。2021年9月14日につけた3万0670円10銭を上回り、33年ぶりの高値をつけました。
この理由の1つとして、米国の銀行不安で引いていた海外資金の一部が日本に流れてきたことが挙げられます。3月後半から買い手に急転換し、5月第2週まで7週連続で合計2兆9,000億円ほど買い越したとのことです。約2ヶ月間の買い越し規模は、2012年12月〜2013年1月の累計買越額である約2.8兆円を上回るペースです。
大和証券の阿部健児チーフストラテジストは、「ヘッジファンドだけでなく(長期保有前提の)ロングオンリーの海外投資家からも日本株の問い合わせが増えている」と語っています。
この背景には過去30年あまりの出来事が関係しており、日本株価の時価総額やGDPの向上などが影響しています。ネット上では「どこまで上がるのかな?」「次は4万円かな」「今までコロナで落ち込んでいた分を戻す展開と円安そして半導体業界が盛り上がっているだけでしょ」などの意見が寄せられています。
日経平均|約40年間の状況変化
日経平均はここ40年間で株価が大きく変化しています。その期間内に起きた、大きな事件や事象についてまとめていきます。
- 1985年9月 プラザ合意:土地と株価が急騰する
- 1997年11月 山一証券破綻:バブルが崩壊して金融機関の経営が困難に
- 2000年4月 ITバブル:米国で通信やIT関連企業の株価が急騰する
- 2003年5月 りそな銀行に公的資金注入:政府がりそな銀行を実質国有化
- 2008年9月 リーマン・ショック:米大手証券会社リーマン・ブラザーズが経営破綻
- 2009年3月 バブル後最安値 7,054円
- 2011年3月 東日本大震災が発生:日経平均は9,000円前後に推移
- 2012年11月 アベノミクス相場入り:大胆な金融緩和を柱に据えた経済政策を進める
- 2020年2月 コロナ・ショック:世界の株式相場が急落した
- 2021年9月 バブル後高値 3万0670円
- 2022年3月 米FRBが利上げを開始:インフレ高進の抑制姿勢を鮮明に
- 2023年5月 3万円を上回る:5月17日に再び3万円台を回復
なお、2020年以降は円安・ドル高が急速に進み、2022年には151円台をつけました。2023年の現在では1ドル=138円台まで値下がりしているとはいえ、いまだに円安は続いています。