僕は2年前に中学受験をして、私立の中学に入学した。僕が今この学校に入れているのは、小4の時に出会った1人の先生あってのことだと思う。

その先生とは、本部から派遣されてきた「松本先生」という先生だ。本部からやってきた上、高校受験専門なので前任の先生が怒る数億倍は怖かった。言い過ぎだと思うかもしれないが、「昭和のスパルタ教育か?」(僕は昭和のスパルタ教育をもちろん経験していないが)と思うほどだった。そのため、僕は松本先生の名前を聞くだけで泣いたこともあった。

そして僕は、松本先生に「先生」という尊敬概念を僕は付けたく無かった。彼の容姿からあだ名を「コダック」と命名した。由来は勿論、ポケモンのコダックだ。これを聞いて、彼がどう言う体型なのかは察していただきたい。これ以上記すとポケモンのコダックに失礼な気がするので、この辺にしておこう。とにかく、僕はコダックのことが本当に嫌いだった。きっかけは、僕らを驚かせたあの事件が関わっている。

僕と同じ塾生で「みつりんまる(仮名)」というハーフの男子がいた。彼は皆から「みつりん」と呼ばれていた。そのみつりんは、宿題忘れの常習犯だった。コダックが赴任してきてからずっと、みつりんは授業が始まる前に怒られていた。そして赴任してきてから2ヶ月後(つまり8週目の授業)で、コダックは衝撃の言葉を放したのだ。

「次に宿題を忘れたら、まじで塾辞めてもらうから」

完全なる脅しだと思っていた。誰もが脅しだけだと思っていた。そしてみつりんは、その次の週に宿題を忘れた。その事を知ったコダックは、彼に何も言葉を放たなかった。彼は翌週から姿を見せなくなった。

後から気づいた事なのだが、彼は宿題をやっていないがゆえ、漢字テストの再テストにも引っかかっていた。再テストを未受験ということもあって、コダックが辞めさせたのだろうか・・・

それから僕は怖くなって、きっちり完璧に宿題を行うようにした。コダックに抹消されないようにだ。その時、僕は真面目に怖かった。今までロクに宿題をやってこなかった自分が今度のターゲットでは無いかと思った。だから必死に宿題を終わらせた。

小学5年生になると、中学の授業にコダックはいなくなっていた。(高校受験のクラスにはいたのだが)恐らく、「中学の方は教えるな」と上から指示されたのだろう。そもそも、元々は高校受験の先生だからな。

僕は親から「コダックに教わりたく無いなら、中学受験頑張りなさい。落ちたら、コダックに教えてもらうことになるよ」と新手の脅しをされていた。そのことで号泣した日も沢山あった。そして成績が少しずつ上がっている中、新型コロナウイルスによる休校宣言が発出された。休校中に僕は必死に勉強し、偏差値を約20ほど上げたのだ。

それから直ぐ、僕は難関コース入りを言い渡された。難関コースに入ってから成績は落ちてしまい、修復が大変だった時もあった。だがしかし、コダックの事を思い出せば、また頑張れる。そうやって受験勉強を進めて、無事に受験を成功させる事ができた。一つ一つを忠実に勉強することが必要になるということを学んだ。

今僕は、自分のやりたいように自由で楽しい学校生活を送っている。様々な活動に参加し、中2ながら有志団体を立ち上げてイベントを企画・開催したり映画を自主制作したり本当にたくさんのことをしている。今の中学校生活は、コダックあってのことだ。

もうこれから先する事は無いであろう、コダックへの感謝をこの場を借りて伝えたい。松本先生、勉強は勿論。本当に大切なことを僕らに御指導いただき、ありがとうございました。中学校生活を送っている今、松本先生がいたことで人生が変わったような気がしています。これからも頑張ってください。

ライター名:本間孝男

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