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新潟市|自然豊かな「ちょうどよい」地方都市
- 2023/10/30
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- 優秀賞, 第3回ライティングコンテスト
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雄大な信濃川の景色を眺めていると、心が洗われる。流れが穏やかな日も、雨で水量が増した日も、凍えるほどの寒さでまわりが雪景色の日も。絶えず流れ続け、その日ごとに表情を変える壮観な景色は、今も昔も心に潤いを与えてくれる。
新潟市のシンボルである信濃川は水系全体で367km。日本一長い河川として知られている、新潟市民の誇りである。私のふるさと、30年以上暮らす新潟市は自然豊かな街でありながらも、都会的な暮らしが実現できる、まさに住むのに「ちょうどよい」街である。
日本海に面し、山も川もあり自然に恵まれている地方都市。四季折々のあそびを楽しみながら、子どもたちは広い自然のなかでのびのびと育つ。
市内にはスーパーがいくつもあり、買い物は不便なく、飲食店の行列もそれほどない。認定子ども園や保育園も居住地区に点在し待機児童もない。学校も徒歩圏内で通え、学級数が多く、子どもたちの社会性も育める。
休日に体調を崩せば急患があるし、先の感染症で首都圏や離島が満床だとパニックを起こしているときも、新潟では適切な治療が受けられた。
こうした観点から、住むのに「ちょうどよい」街である新潟市が私は大好きだ。
ふと郊外に目を向ければ、透明度の高い笹川流れでの海水浴や自然いっぱいの五頭山(ごずさん)ふもとでキャンプや沢あそびを満喫できる。
冬には湯沢町でスキー場がオープンし、十日町(とおかまち)では雪まつりが開催され雪と親しめる。充実した休暇でリフレッシュできるのも新潟県の魅力だ。
新潟の四季は、はっきりとしているため、季節ごとの景観も自慢のひとつである。
春には桜や、県花のチューリップが咲き誇り、さまざまな場所でイベントが開催され大賑わいをみせる。
秋には山々が色づき、たわわに実った稲穂が垂れ下がり、黄金色に輝く景色は息を飲むほど美しい。
見渡す限りの銀世界で子どもたちが元気に雪で遊ぶ景色も冬ならではの新潟の光景。
日本海に沈む夕陽は幻想的で、まるで映画のワンシーンのような絶景に心打たれる。
幼い頃から新潟の豊かな自然を当たり前に見て育ってきた。子どもの情操教育にこれほど適した地域はないだろう。
豊かな自然と四季が織りなす「食」も忘れてはいけない新潟の自慢のひとつ。おいしい空気と水で育てた新潟米は私たち市民の食生活に欠かせない。
日本海近郊で水揚げされた鮮魚や村上牛、糖度が抜群のブランドいちご「越後姫」や洋梨「ル・レクチエ」などは全国に自信をもっておすすめしたい逸品だ。
作付面積は日本1位を誇る枝豆は、夏の訪れを感じさせる風物詩。しかし、出荷額は全国7位にまで落ちる。その理由は、新潟県民は「枝豆が好きすぎて地産地消してしまう」からというおちゃめな一面も愛おしく感じる。
雪国新潟は、昔からの保存法である雪室を活用した食文化が根付いている。雪の力で冷やした天然の冷蔵庫である雪室で、光や乾燥から防いだ「雪室珈琲」や「雪下(ゆきのした)にんじん」がその代表である。
スッキリとしたまろやかな味わいのコーヒーや苦味の少ない甘いにんじんは、一度食べたらそのおいしさにファンになってしまう観光客もいるほど。お土産としても人気の高い商品だ。
新潟は、魅力的で大好きな街だが、観光の知名度にはいまひとつ欠けるだろう。
絶景が楽しめる名所「美人林(びじんばやし)」や「苗名滝(なえなたき)」「星峠(ほしとうげ)の棚田」や美しい海岸線「笹川流れ」など見どころのある観光地はたくさんある。
わらアートを楽しめる「上堰潟(うわせきがた)公園」や「清津峡(きよつきょう)」などは芸術的な要素も楽しめる上に、映え写真も撮れるため老若男女が満足できるはず。
しかし、これらすべてを知っている観光客は果たして何人いるだろうか?実際に足を運んだことがある人となるとさらに少なくなるだろう。
こうした課題解決のお手伝いができればと思い、私は新潟の観光ブログを運営している。
「新潟のよさ」を「さまざまな人に知ってもらいたい」「興味をもって欲しい」と思い、Webライター、ブロガーとして新潟の観光を支えていきたい。
旅行会社で勤務していた経験を活かし、読者に寄り添った記事を書くことで大好きな新潟が発展し、活性化して欲しいと願っている。
まだ立ち上げたばかりのサイトで成果は感じないが、いち新潟県民として発信をしていきたい。
また、私には2人の息子がいる。子どもたちにも、新潟市で生まれ育ったことを誇りに思って欲しいと願っている。自然豊かな「ちょうどよい」街で培った心で、自分の人生を切り開いて欲しい。
新潟から、日本全国、ひいては世界へと羽ばたいていける人間になってくれれば、この上ない幸せだ。その夢を叶えるために、私は今日も子育てにも仕事にも全力で取り組んでいく。
ライター:ばしみく