米津玄師「KICK BACK」がアメリカレコード協会からゴールド認定 39年ぶりの快挙
シンガーソングライターの米津玄師氏(32)が手掛けた楽曲「KICK BACK」が、8月にアメリカレコード協会(RIAA)からゴールドの認定を受けました。日本語詞を持つ楽曲として、RIAAからの認定を受けたのは史上初の快挙となります。
オノ・ヨーコ氏が1984年に、ジョン・レノン&ヨーコ・オノ名義の「DOUBLE FANTASY」と「MILK&HONEY」で受けた認定以来、日本人アーティストとしては39年ぶりの偉業となりました。米津玄師氏の「KICK BACK」は2022年10月にリリースされ、人気テレビアニメ「チェンソーマン」のオープニングテーマとして採用されています。
RIAAのゴールド認定は、米国内で50万ユニットを記録すると認定を受ける仕組みです。2016年に計算方法が修正され、1ユニットはデジタルシングル1枚のリリース、もしくはストリーミング150回再生が1ユニットとしてカウントされるようになりました。
米津玄師氏はこの受賞について「うれしかったですね。ひとえに『チェンソーマン』のおかげだと思います」と語りました。さらに「アメリカのポップミュージックは子供の頃からよく聴いていた。そこで受け入れられたのは本当に喜ばしいこと。米国にはいつかライブとかで行ってみたい」とのコメントを寄せています。
ネット上では、「これは素直に素晴らしいと思いました」「ハチさんのころからファンの身としては、いまの米津さんの活躍がとても嬉しいです」「評価されるべき方が評価されて嬉しいです」などの意見が見られました。
MV制作について米津玄師氏「あれは監督の奥山さんの手腕」
米津玄師氏と常田大希氏が筋トレをテーマに対決する「KICK BACK」の映像作品は、ファンの間で大きな反響を呼んでいます。このMVの監督を務めたのは奥山由之氏で、その完成度に対して米津玄師氏は「あれはすごかったですね。あれは監督の奥山さんの手腕で、こんなに素晴らしいミュージックビデオが出来上がったのは、すごく幸せなことだと思います」とコメントしました。
さらに続けて「それまでの自分のモードとして、曲やミュージックビデオの中にユーモアや笑える要素を取り入れる、そのことによって自分を俯瞰から眺めることで作り変えていくみたいなことを2、3年くらいやってきたんですけれど、『KICK BACK』の映像が出来て、これ以上はないなという感じがした。そういうエポックメイキングな出来事でした。やりきった感しかないですね」と、メイキングについて感想を述べています。
「KICK BACK」という楽曲は、海外の音楽シーンのトレンドを追うものではなく、独自のスタイルで制作されました。この曲が英語圏や北米のポップスとは違った方向性を持つにも関わらず、米国のマーケットで好評を博しているのは国際的に評価されている証拠だと言えます。