イスラエルとハマスは22日、イスラエル人の人質50人の解放と引き換えに4日間の戦闘休止に合意しました。この合意の発表は両当局などから行われ、イスラエルはパレスチナ人受刑者150人を解放する予定です。人質の解放は、早ければ現地時間の23日朝から始まる見込みです。
この交渉はイスラエルと事実上の同盟国であるアメリカと、ハマスと繋がりを持つカタールが仲介役として進められました。ハマスは10月7日に、イスラエルから約240人をガザに連れ去ったと報じられています。
ハマス側は民間人の女性や子ども(19歳未満)を各日10人程度、戦闘休止の4日間で計50人を解放する予定です。戦闘休止の期間は延長される可能性があり、1日延長されるごとに追加で10人が解放されることになります。人質はガザとエジプトの国境にある「ラファ検問所」で引き渡される予定です。
戦闘休止中はガザ地区全土で軍事行動が停止されます。ガザ地区北部では、各日午前10時から午後4時までの6時間、南部では終日、上空での活動も停止となります。期間中、イスラエル軍はガザでの拘束を行わず、「サラハディン通り」で南への避難者の安全を確保します。
さらに人道支援物資の搬入が拡大され、その物資には燃料や医療機器も含まれることになります。
バイデン政権高官が「50人の解放は第1段階」と説明
米国のバイデン政権の高官によると、イスラエルとハマス間の人質解放交渉が最終段階にあることが明らかになりました。交渉により、ハマスは女性と子どもを含む少なくとも50人の人質を解放する方向で調整しています。
この50人の解放は「第1段階」と位置付けられており、さらなる人質解放が行われれば戦闘休止日数が延長される可能性があります。高官は「戦闘の休止によって人道支援のための物資の搬入が大幅に増えることを望んでいる」とコメントしました。
一方、イスラエル側もパレスチナの囚人を釈放する予定ですが、詳細についてはイスラエル政府が発表すべきだとして、具体的な言及は避けられました。この交渉の成果は、両者間の緊張状態の緩和に大きく寄与することが期待されます。
この件についてネット上では、「とりあえず一時的にでも休止になってよかったという気持ちと、この休止後はさらに熾烈な攻撃が待っているのではないかと思う」「これを機に国連も協力してしっかりと避難民をスクリーニングして安全を確保できるようにすべき」などの意見が寄せられています。