Metaが新しい生成AI技術「Llama 3」を発表 学習データは従来の7倍 トップ級の性能へ
米国のテクノロジー大手Metaは4月18日、新しい生成AI技術「Llama 3」(ラマ3)を発表しました。この技術は学習データを従来の7倍に増やし、賢さを向上させた点が特徴です。
Metaの主力SNSであるMessengerやInstagramから直接利用可能で、ユーザーにとって高い利便性を実現しています。新たな基盤技術はWebページ上で無料で提供されており、対話型AI「ChatGPT」のようにコマンド画面で指示を入力して使うことができます。日本語入力にも対応しているため、幅広い国のユーザーが利用可能です。
画像生成やアニメーション作成も行い、米Microsoftの検索サービスとも連動しています。これにより、最新の情報が提供されるなど、以前に比べて使い勝手が向上しています。
AIのパラメーター数は80億と700億のモデルが用意されており、数値上はChatGPTのベースとなる「GPT-3」の4.5%、40%に留まりますが、回答の評価ではOpenAIの中性能のモデルを上回っているとのことです。高性能なAI基盤は現在開発中です。
Metaはこの技術を外部に無償で開放し、生成AIの分野での競争をリードするOpenAIやGoogleに対抗しています。ネット上では、「Metaには少し期待してる」「どんなAIになるのか楽しみではある」「そんなAIがあるなら、詐欺広告除去をして欲しいもんだよ」などの意見が寄せられています。
マーク・ザッカーバーグ「無償で使える最も賢いAIアシスタント」
2024年、生成AI技術の競争がテクノロジー業界で激化しています。OpenAI、Google、そして新興のAnthropic(アンソロピック)がそれぞれ独自の最新AI基盤を発表しました。これらの技術は、本や長編動画を瞬時に要約できる能力を持っており、特に動画や音声の生成において大きな進歩を遂げています。
MetaはこれまでAI研究に取り組んできましたが、市場における展開ではやや遅れを取っていました。今回、新たに開発された基盤技術を利用して、その遅れを取り戻そうとしています。マーク・ザッカーバーグ氏は、この新AIを「無償で使える最も賢いAIアシスタント」と評しています。
オープンソース戦略は、AIの自由な開発と利用を促進し、開発者間での技術改良を加速することが主な目的です。また、FacebookやMessengerなど、Metaが手がけるプラットフォームから直接AIを呼び出せるようにすることで、さらなるユーザー数の拡大を図っています。
このような戦略はAI技術の民主化を推進し、ユーザーにとってはより多くの高品質なAIサービスが利用可能になることを意味しています。