イーロン・マスク氏、Twitterの買収を再提案 「『X』の開発を加速させる」

2022年版の世界長者番付にて、世界第1位を獲得したテスラのイーロン・マスク氏は、ソーシャルメディアの最大手「Twitter」の買収を再提案しました。Twitterについて、「買収で、何でもありのアプリ『X』の開発を加速させる」とSNSに投稿し、一度撤回した買収に再度意欲を示したのです。

アメリカの起業家であるイーロン・マスク氏は、今年の4月にTwitterを買収することで会社側と合意しましたが、一度その計画を撤回しました。会社側はその撤回に納得がいかず、合意を履行するよう求める訴えを起こし、裁判の開始が目前に迫っていました。

裁判開始まで2週間を切った4日、イーロン・マスク氏は当初の合意通り、総額440億ドル(約6兆3,000億円)でTwitterの買収を進めることを再度提案しました。

イーロン・マスク氏は過去に、Twitterを中国のSNS「WeChat」のような日常生活で活用できるアプリにしたいと意向を示したことがあり、その構想を指すとして「何でもありのアプリ『X』の開発を加速させる」と、発言したとみられています。

なお、アメリカメディアによると、今週金曜日の7日には買収で再度合意する可能性があると伝えています。しかし、イーロン・マスク氏はこれまで買収の考えが定まっていないため、交渉がそのまま成立するのかは疑問が残ります。

Twitterとの裁判ではイーロン・マスク氏が負ける?

イーロン・マスク氏は「裁判で負けない男」として有名です。しかし、今回Twitterの買収に再度意欲を示したのは、裁判で負ける可能性が高いからだと専門家は指摘しました。

専門家によると、裁判前の証拠開示手続きにて、イーロン・マスク氏の勝算が低いことが示されたと語っています。また、ミシガン大学のエリック・ゴードン教授は、「マスクは裁判に負けるだろう」とも述べています。

そして、デラウェア州でのTwitter買収に関する裁判については、会社側がイーロン・マスク氏の主張に対して強く反論しているとされており、イーロン・マスク氏にとってデメリットが多すぎると語られました。

つまり、現在の状況はイーロン・マスク氏の意思とは無関係に、Twitterを買収せざるを得ないとされています。とはいえ、買収の合意については二転三転しているため、今後のイーロン・マスク氏の意向に応じて、状況は再度変化することでしょう。今後のイーロン・マスク氏の動きに注目が集まります。

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