女性の平均賃金が男性の69.5% 初の集計結果、厚生労働省が発表

厚生労働省は1月30日、従業員数が300人を超える企業に勤める女性の平均賃金が男性の69.5%に留まっていると発表しました。この統計は、2022年7月から始まった女性活躍推進法に基づく男女賃金格差の公開義務から得られた初の集計結果です。

この結果によると、男性が高賃金の管理職に就くケースが多く、勤続年数も女性より長い傾向にあることが格差の一因と考えられています。厚生労働省は、こうした賃金格差の是正に向けて取り組みを強化する方針です。

公表義務を負う1万7,370社のうち、19日時点で情報を公開しているのは1万4,577社に上ります。雇用形態別で見ると、正規雇用の女性の賃金は男性の75.2%、非正規雇用では80.2%となっており、働き方によっても賃金格差の度合いに違いが見られます。

このデータを踏まえ、厚生労働省は賃金格差の解消に向けたさらなる施策を推進していくことが期待されます。ネット上では、「労働時間が短い女性の方が年収は低く出るのは当然です」「全く同じ労働条件で賃金格差は無いので、単純に働き方や職種によるのでは?」「子供がいると一般的に妻の方が労働時間が短くなりがちだ」などの意見が寄せられています。

2020年時点で日本の「男女間賃金格差」は世界規模で深刻

2020年時点の日本でも、男性の中央賃金を基準にした際、女性の賃金が22.5%低いという「男女間賃金格差」が存在していました。これは、OECD(経済協力開発機構)の調査により明らかにされ、G7諸国の中でも特に大きな差として注目されています。

この問題に対処するため、2022年7月からは従業員数が301人以上の企業に対して、この賃金格差の開示が義務付けられました。その結果、2023年6月以降、多くの企業が自社のWebサイトなどで男女間の賃金差に関する情報を公開することになります。

この賃金格差は単なる経済問題に留まらず、ジェンダー平等の観点からも重要なテーマです。実際、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の1つとして「ジェンダー平等の実現」が挙げられており、世界各国がこの問題の解決に向けて取り組んでいます。

格差解消の努力は全ての人が性別に関わらず、自らが望むワーク・ライフ・バランスを実現できる社会を目指すために不可欠です。このような背景から、男女間の賃金格差の解消は、今後も多くの企業や国際機関にとって重要な課題となっていくでしょう。

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