サグラダ・ファミリア聖堂、2026年に完成予定 ガウディ氏死去から100年

バルセロナの象徴的建築物であるサグラダ・ファミリア聖堂が、ついに2026年に完成する見通しです。この聖堂の建設は1882年に始まり、カタルーニャの建築家アントニ・ガウディ氏によって設計されました。長年にわたる建設の過程で、多くの困難が伴いましたが、その歴史的完成が近づいています。

聖堂の設計には18の巨大な尖塔が含まれており、それぞれが聖書の登場人物を象徴しています。これには12使徒、4人の福音書作家、聖母マリア、そしてイエス・キリストが含まれます。最後の主要な塔であるイエス・キリストの塔は、高さ172.5メートルに達し、その上に17メートルの十字架を設置する計画です。

サグラダ・ファミリアは、その壮大な構造と独特のデザインで知られており、1984年には国連教育科学文化機関の世界遺産に登録されました。2010年には、当時のローマ教皇ベネディクト16世によって正式に教会として認定されています。

建設の過程では、1930年代のスペイン内戦による中断や、長期にわたる違法建築の問題など、さまざまな障害がありました。特に137年間もの間、適切な建築許可が得られていなかったことが後に発覚し、2019年にバルセロナ市から正式に許可が下りました。

アントニ・ガウディ氏が1926年に亡くなった時、建設はまだ10〜15%の進捗だったとされますが、彼の願いがついに実現することになります。ネット上では、「やっと完成か」「作ることに意義がある」「逆に完成してほしくない」などの意見が寄せられています。

サグラダ・ファミリア聖堂の建設が進む2つの理由

サグラダ・ファミリア聖堂の完成が、近年の技術進化と観光収入の増加により、大きく前進しています。かつて時間を要していた模型作成が3Dプリンターやコンピュータ支援設計によって迅速に行えるようになりました。

これが、建設スピードを大幅に加速させる要因となっています。さらに、バルセロナを訪れる観光客の増加が建設資金の潤沢さを支え、以前には想像もつかなかったペースでの進捗を可能にしているのです。

2026年という年は、アントニ・ガウディ氏の没後100年となる記念の年でもあります。完成すれば、サグラダ・ファミリア聖堂はドイツのウルム大聖堂を超えて世界で最も高い教会となります。

関連記事

コメントは利用できません。

最近のおすすめ記事

  1. ピアニストのフジコ・ヘミング氏が4月21日、膵臓がんのため92歳でこの世を去りました。リストの難曲『…
  2. 3月に日本を訪れた外国人旅行者数が推計308万1,600人に達し、単月として初めて300万人を超え、…
  3. 一般社団法人Colabo代表・仁藤夢乃vs暇空茜 最終弁論となる裁判(2024年4月16日)が行われた東京地方裁判所前のイメージ
    2024年4月16日11時から、原告である一般社団法人Colabo(コラボ)代表・仁藤夢乃氏の裁判が…

おすすめ記事

  1. 第3回昭島矯正展の入り口のアーチ

    2023-10-25

    刑務所ってどんな場所?「昭島矯正展」が伝える受刑者更生の日々

    2023年9月24日(日)、およそ3年ぶりに昭島矯正展が開催されました。当日の様子をイベントレポート…
  2. 青森刑務所で受刑者に講話を行った受刑者等専用の求人誌「Chance!!」編集長・三宅晶子氏

    2024-2-6

    受刑者等専用の求人誌「Chance!!」編集長・三宅晶子氏が青森刑務所で受刑者へ伝えた想い

    三宅晶子氏(株式会社ヒューマン・コメディの代表取締役)は、日本初の受刑者等専用求人誌「Chance!…
  3. WILLER EXPRESS株式会社(ウィラーエクスプレス)の社名看板

    2024-4-19

    WILLER EXPRESSの「新木場BASE」から見える安全に対する徹底した取り組み

    WILLER EXPRESS株式会社(ウィラーエクスプレス)は、お客様に安心・安全な移動サービスを提…

【募集中】コンテスト

第5回ライティングコンテスト(東京報道新聞)

【結果】コンテスト

東京報道新聞第4回ライティングコンテスト (結果発表)

インタビュー

  1. ゴミ収集車の死亡事故による呼び捨てでの実名報道で訴訟を起こした品野隆史氏
    現在メディアでは、事件に関して疑いのある人の実名報道では「容疑者」を呼称でつけていますが、1989年…
  2. 青森県で協力雇用主として出所者の社会復帰を目指して雇用する企業「有限会社松竹梅造園」代表の渡辺精一様
    協力雇用主とは、犯罪や非行をした者の自立や社会復帰に向けて事情を理解したうえで就職先として受け入れる…
  3. 青森刑務所で受刑者に講話を行った受刑者等専用の求人誌「Chance!!」編集長・三宅晶子氏
    三宅晶子氏(株式会社ヒューマン・コメディの代表取締役)は、日本初の受刑者等専用求人誌「Chance!…
ページ上部へ戻る