ユニクロ柳井正の社会的評価が虚偽ツイートによって低下 東京地裁が情報開示を命じる
ユニクロを展開するファーストリテイリングのCEO柳井正氏が、従業員を低賃金で搾取することを肯定するかのような印象を与えるツイートをしたとして、SNSで大炎上が起こりました。
具体的には、「給料10万円の人を(中略)半額の給料5万円にするとどうでしょうか?今までの7割くらいの力でどうにか働いてくれます。つまり数学的に考えて給料を半分にするほうが儲かる。」という内容でした。
しかし、このツイートは柳井正氏の発言ではなく、事実無根で虚偽の内容として拡散されたものでした。ツイートを信じた人たちは、「従業員を搾取するなんて最悪」「もうユニクロは買わない」「従業員が不憫だ」など、否定的な発言を多く寄せています。
東京地裁の藤澤裕介裁判長は、柳井正氏とユニクロの名誉を傷つける発言だと認定し、発信者情報の開示を命じました。また、「我が国を代表する経営者の1人である柳井氏が、会社の利益増大のために、従業員に適正な給料を支払わず、搾取することを是とするという経営方針を表明している印象を与える」と、柳井正とユニクロの社会的評価を低下させたと発言。
判決は1月27日で、ファーストリテイリングによると2月20日までに確定したとのことです。ファーストリテイリングは取材に対し、「今回の判決は、大筋において当社の主張を認めたものと捉えております」とコメントを残し、「本件に関する今後の対応方針等についてはコメントを差し控えさせていただきますが、当社は今後もインターネット上における当社又は当社の代表取締役等に関する事実に基づかない内容の投稿や誹謗中傷に関して、法的措置も含め、厳正に対処していく所存です」と続けました。
「事実無根であり、虚偽の内容」 ツイート内容はコピペか
虚偽ツイートが投稿されてから2日後、ファーストリテイリングは「柳井が今回の趣旨の発言をしたことはなく、事実無根であり、虚偽の内容です」という内容を、公式サイトで明記しました。
では、虚偽のツイート内容はどこから流れてきたものなのでしょうか。ファーストリテイリングが明記した内容を踏まえると、過去に柳井正氏がツイートした内容ではなさそうです。また、従業員を搾取するような内容を投稿すると、世間にマイナス印象を与えることは容易に想像できるはずです。
虚偽ツイートの出どころは、2013年4月に投稿された1件のツイートが有力だとされています。虚偽ツイートと内容がまったく同じなので、このツイートをコピペしてそのまま貼り付けたのだと予想されています。
また2014年1月には、2ちゃんねるで同じ内容のスレッドがあったとのことです。これらのことから、柳井正氏の虚偽ツイートはコピペによるものだと予想できます。