「脳を食べるアメーバ」に感染して50代の韓国人男性が死亡 韓国では今回が初

「脳を食べるアメーバ」と言われる「フォーラーネグレリア」への感染により、50代の韓国人男性が死亡しました。韓国での感染ケースは、今回が初だとされています。

韓国疾病管理庁は26日、タイに4ヶ月滞在して帰国した、脳髄膜炎の症状で救急搬送された男性の検体を調べた結果、フォーラーネグレリアへの感染が確認されたと知らせました。

フォーラーネグレリアとは、主に温かい淡水のなかに生息する自由生活性アメーバのことです。通常、このアメーバは鼻から侵入し、時間とともに脳をむしばみます。感染すると原発性アメーバ性髄膜脳炎を誘発し、高い確率で死に至るとされていますが、世界的に感染ケースが極めて少ないのが特徴です。

フォーラーネグレリアに感染した50代の韓国人男性は、帰国した12月10日の夜から症状が現れ始め、翌日に緊急搬送されて21日に死亡しました。

疾病庁は患者の検体からフォーラーネグレリアの遺伝子を検出し、ゲノム解析を行ったところ、過去に海外で判明したフォーラーネグレリアの遺伝子配列と99.6%一致しました。

韓国でフォーラーネグレリアに感染したケースは今回が初めてですが、2017年に実施された韓国全土の上水道水源調査では、フォーラーネグレリアの遺伝子が52地点のうち6地点で検出されています。疾病管理庁長の池栄美(チ・ヨンミ)氏は、「感染を予防するために、発生が報告された地域への旅行の際には、水泳やレジャー活動を控え、清潔な水を使うなど特別に注意してほしい」と呼びかけました。

2020年にはアメリカの少年2人が同じアメーバに感染して死亡

2020年、アメリカで2人の少年がフォーラーネグレリアに感染し、死亡した事件がありました。湖で泳いだ日から数日後に死亡したことから、湖でアメーバに感染したとみられています。

死亡したのは、テキサス州のジョサイア・マッキンタイア氏(6歳)と、フロリダ州のタナー・レイク・ウォール氏(13歳)です。どちらの少年も、数日から約1週間後に亡くなっています。

またこの2人の死亡に先立ち、インドの屋内プールで泳いだあと同じフォーラーネグレリアに感染し、その後亡くなった44歳の男性が海外の医学雑誌で報告されました。

それ以前にも、テキサス州でフォーラーネグレリアに感染し、10歳の少女が亡くなるなど、アメーバの感染ケースは世界的に少ないものの、複数の死亡例がみられています。韓国を含めた世界中で、フォーラーネグレリアの危険性が注目されています。

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