バイデン米政権がTikTok米事業の強制売却を検討 スパイ行為の抑制が目的か

世界的なニュースメディアである「The Wall Street Journal」は、​​ショート動画投稿アプリの「TikTok」を巡る国家安全保障上の懸念から、バイデン米政権の一部当局者が、運営会社「字節跳動(バイトダンス)」の米国事業売却を求めていると報じました。TikTokはセキュリティ上に懸念があるとして、「中国政府がスパイ行為や政治的影響力を目的に同アプリを利用できないようにするために」と、売却を強く求めています。

米国政府は以前より、TikTokへの警戒を強めています。2022年12月14日には、連邦政府関係の端末にTikTokのダウンロード・利用を禁止する法案が、米上院にて全会一致で可決。

さらに同月には、バイトダンスの従業員がアメリカのジャーナリストや民間人の個人情報を不正に収集していたことが発覚しています。

今回の強制売却の提案は、外国からの投資や企業買収が米国にとって安全なのかを審査する「対米外国投資委員会(CFIUS)」議論で持ち上がりました。TikTokは「あらゆる合理的な国家安全保障上の懸念」を解消するため、このCFIUSと2年以上にわたって協議してきました。

米国防総省と司法省のCFIUS委員などが、バイトダンスの強制売却を支持しているとのことです。ただし関係者によると、CFIUSを率いる財務省は裁判所に売却命令を覆される可能性があると懸念しており、ほかの解決方法を模索しています。

アメリカの一部州では政府端末でのTikTok利用が禁止されている

アメリカの一部の州では、政府関係の端末やネットワーク上でTikTokを利用することが禁止されています。具体的には、サウスダコタ州、サウスカロライナ州、メリーランド州、ユタ州、カンザス州などが該当します。

またインディアナ州では、未成年に不適切な内容があり、その上で中国への情報流出の恐れがあるとして司法長官が起訴しました。そのほか、バージニア州やジョージア州でも同様に、政府端末でのTikTok利用が禁止されています。

米国政府によるTikTokへの警戒は日を追うごとに強化されており、いずれはTikTokの利用が国内で全面的に禁止される可能性も十分にあります。今後の米国政府とTikTokの動向に注目が集まります。

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